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聖なる怪物たち 第2話

第2話



『あの夜の出来事は 

 最初から仕組まれていた。

 一つの悲劇が連鎖して 

 新たな悲劇が生まれる。

 あの頃の僕は知らなかった。

 一年を待たず 

 彼らの策略に巻き込まれる事を…。』


「姉さん…本当に代理母になってくれるの?」

「私は 海外で代理母を見つけて

 出産まで 向こうで済ませるのが

 法的にも母体の安全の面でもベストだと思うの。」

「え?」

「アメリカだとイリノイ州が盛んらしいの。

 最近はインド ネパールでも…。」

「待って 姉さん。

 姉さんが産んでくれるんじゃないの?」

「ごめん。私には無理なの。」

「どうして?だって それが一番…。」

「私には子宮がないの。」

「子宮がないってどういう事?」

「昔ね 中絶手術をしたの。」

「中絶!?」

「その時に 子宮に傷がついて摘出したのよ。」

「そんな事 私…。」

「圭子は まだ高校生だったから。」

「どうして 中絶なんて…。」

「私も 仕事が面白くなり始めた頃だったのよ。」

「違う…。私のせいだ。」

「何言ってるの。」

「私の大学の入学金作るために

 だから 子供 諦めたんでしょう?
 
 そうでなければ姉さん…。」

「昔の事すぎて 忘れたわ。

 ねえ 圭子。

 私 今 とてもうれしいの。

 この先 私が自分の子供を抱く事はない。

 だから生まれてくる圭子の子供は

 私にとっても たった一人の

 血のつながりのある子供なのよ。

 新しい目標が出来たの。

 圭子の子供を作る事。」


「姉さん…。」

眠っている健吾を急患だと起こす優佳。
そのあとも眠そう。

茂田先生がまたMRIの件で
院長をといつめ、もうちょっと
待ってとひきのばす院長。

その会話の最中に椅子にすわって
眠っていた健吾は床に倒れました。

家に帰れなくて泊りこみが
もう一週間。

「まさか こんなに帰れないなんて…。」

「言っただろう。ここは野戦病院。

 夜 家に帰ってベッドで寝る兵隊がいるか?」

「医者は 兵隊じゃありません。」

「兵隊だよ。生かすも殺すも自分次第。

 ミスりゃ訴えられて自分もお陀仏。

 全く 楽しいお仕事だ。」

と水原先生。

「死んでたまるかよ。」

診察開始。
患者の内海は
慶林大病院の紹介で
3か月ぐらい前からお腹がいたいそうで
紹介状には「腹痛精査」と書いてありました。
触診してみることに。

幼稚園では今日も元気な三恵。
理事長の敏雄に話があるとよびとめますが

「園長と約束があるんだ。また今度でいいかな?」

と言われました。

そのとき園児がせき込みだし苦しそう。
卵アレルギーだそうで母親に謝罪する
三恵と理事長たちですが
この母親の怒りはおさまらず
有馬先生には辞めてもらうと言いだしました。

「徳田さん それは少し話が飛躍しすぎでは…。」

「いいえ。 徳田さんのおっしゃるとおりですわ。」

「希実代さん。」

「お恥ずかしいんですが 有馬先生は

 我が聖応育英会に向いていないんです。」

「何を言うんですか。」

「副理事長は身寄りがなく育ったから

 同じ境遇の有馬先生を随分 可愛がって…。」

「彼女は 優秀な教員です。」

「子供が死にかけたんですよ!」

「有馬先生の事は私が責任を持ちます。

 ですから 今回はお収め頂けないでしょうか。」

「副理事長のお立場が どれほどのものか

 存じませんが 子供のいない方に

 いくら申し上げても無駄のようね。」

希実代も意地悪そうな目で圭子をみています。

その夜、食欲のない圭子に

「もしかしたらおめでたかしら?」

という義母。

「まさか…。まだあれから 日も浅いんだから。」

「わからないわよ。圭子さん 若いもの。」

「近いうちに 必ず…。

 早くお義母様に

 私たちの子供を抱いて頂きたいです。」

「その気持ちがうれしいわ。ねえ あなた?」

「ん? あっ…。

 まずは 仕事で結果を出す方が先だ。」

「わかってます。」

「今は 事業拡大で 

 聖応育英会の大事な時ですもの。

 よそ見をしてたら 

 ライバルに足元をすくわれるわね。」

「そんなヘマはしないよ 母さん。」

「圭子さんも よろしくお願いしますね。」

さっきの患者についてカンファレンスを
する医師たち。
大学病院の内視鏡検査では
大した所見はないけど気になるという健吾。
この病院には腹腔鏡もないし開けてみるしかないけど
患者には肺気腫の既往があり
全身麻酔したら肺がもたないかも・・。

「なんにもなければ患者は切られ損。

 手術中に心肺停止にでもなったら 

 死んじゃうよ。」

また原因がわからないというと怒る患者。
また触診をすることに。

「私さ 昔 歌手だったんだ。」

「へぇー アイドルですか?」

「違うわよ! シャンソン。」

「シャンソン?」

「『LA MER』って知ってる?私の十八番。」

「すいません。 そういうのは全然…。」

「ったく… 坊やじゃ話になんないわねぇ。」

「でも 聞いてみたいです。」

「私も肺が悪くならなきゃまだ 歌ってられたんだけどさ…。」

圭子に幼稚園をやめるという三恵。

「ずっと考えてきた事なんです。

 最初から 田舎育ちの私には

 この園はそぐわなかったんです。

 これ以上 圭子先生に迷惑かけたくないんです。」

「迷惑だなんて…。」

「圭子先生が周りの反対を押し切って

 私を採用してくれたって聞いてうれしかった。

 いつも 助けて頂いてありがとうございました。」

「私こそ いつもあなたに助けられてたわ。」

「私が敏雄さん…。

 理事長と結婚して略奪婚だの 財産狙いだのって

 周りから後ろ指さされてた時

 あなただけはいつも味方でいてくれた。」

「圭子先生は間違った事してないですから。」

「ごめんなさい。

 あなたを守れなくて…。」

「いいタイミングだったんです。

 ここのところ 調子もよくなくて

 しばらく休みたいと思ってたんで…。」

「生活は大丈夫なの?」

「あ… なんとかします。

 私 元々 身寄りなくて 

 その場 その場で生きてきたんで。

 私 天涯孤独なんです。

 本当に お世話になりました。

 それじゃあ…。」

「待って。」

BGMスタート。

「三恵先生って 血液型 何?」

「え?O型ですけど…。」

圭子の頭にある計画が・・。

「姉さん! 姉さん!」

病院まで姉をたずねていきました。

「ねえ 姉さん。

 見つけたの!とにかく 来て。」

優佳が車におしこまれるのをみかける健吾。
糸川もそばにいました。

「この貧乏病院には場違いなお嬢さんだな。」

「師長の知り合いなんでしょうか?」

「さあね。それより 産婦人科閉めるんだって?」

「ただの噂です。」

「先代の先生の時には産婦人科は看板だったんだ。

 それが閉まっちまったら ここは終わりだよ。」

「そんな事ありません。」

「俺は転院しちまえばいいけど…。

 うまく立ち回れよ 若様。

 病院は伏魔殿だ。魑魅魍魎の世界だ。」

「ご忠告 ありがとうございます。」

姉をおろして帰っていく圭子。

電話で呼び出され
優佳の部屋をたずねた敏雄。

「すみませんわざわざ おいで頂いて。」

「いえ。 でも 話なら

 外で食事でもしながらでも

 よかったんじゃないですか?」

「敏雄さんと2人でゆっくり話したかったんです。」

「代理出産の話なら もう済んでいるはずです。」

「聖応育英会では 今 重要な事業を

 進めていらっしゃるそうですね。

 圭子に聞きました。」

「ええ。 今は 小さなスキャンダルが命取りになる。

 そんな目で見ないでくださいよ。

 何が不満だっていうんですか。」

「圭子は心から あなたを愛しています。」

「私だって圭子を愛しています。

 あなたは 日向家の人間が

 大事な取引先のお嬢さんと別れて

 子供が出来た圭子と再婚する事が

 どれほどのリスクだったかわかってるんですか?

 私は責任を果たした。

 これ以上何を望むっていうんですか。」

「あなたは 男としてのけじめはつけたかもしれない。

 でも少しも圭子と向き合っていない。」

「私は圭子を大切に思っています。」

「だったら なぜ…前妻の子供を家に上げるんですか?

 なぜ 前妻を役員のままにしているんですか?

 何が聖職者ですか。

 あなたは 圭子の気持ちを 

 まるでわかっていない。」

敏雄を押し倒す優佳。

「おい ちょっ…!

 まさか… 圭子の代わりに

 自分が子供を産もうとでも言うつもりですか。」

「そうしてやりたいくらいです。
 
 私に産めるなら。」

「…えっ?」

「あなたと圭子の受精卵を作ります。

 採精してください。」


「何言ってるんですか…。」

「なんなら お手伝いしましょうか?」

「やめてくれ!」

「もう私たちの覚悟は決まっているんです。」

「おかしいんじゃないか?

 2人して赤ん坊 赤ん坊って!」

「そうですね。

 圭子は本当に おかしくなっています。

 このままでは犯罪を犯すかもしれない。」

「そんな事は させませんよ。」

「どこかで 誰かの赤ちゃんを誘拐したり…。」

「バカな事 言わないでくれ!」

家に帰るとベビーキャリーがあり。
その中には人形が。

そして三恵がいました。

「どうして 君が…?」

「私 幼稚園 辞める事になったんです。

 お世話になりました。」

「いや だから…どうして君がここに?」

「私が遊びに来てもらったの。」

「圭子…。」

「私 三恵さんにはそばにいてほしいの。

 だから これからは うちの方に来てもらって

 私の仕事のお手伝いをしてもらおうと思って。」

「うちに?」

「いいでしょう?

 三恵さんがいてくれたら家事も甘えられるし。」

「任せてください。」

「まあ 少しの間なら…。」

「よろしくお願いします。」

キャリーを片付ける圭子。

内海の病状が気になる健吾。

「さびしいんだよ きっと。」

「人は 寂しいと自分で病気を作りたがる。」

「でも 痛がってますし…。」

「大学病院だってそう判断したから

 こっちに送ってきたんじゃないの?

 やる事いっぱいあるんだからてきぱき さばけ。」

そこへ瑶子がやってきて
『ラ・メール』のCDを渡してくれました。

「ありがとう。」

家事をしていた三恵に優佳を紹介する圭子。
三恵さん。

「私の姉なの。」

「いつも圭子から話を聞いていて

 ずっとお会いしたかったの。

「こちらこそです。」

「三恵さん 5年後の自分を想像して 

 悲しくなる事ある?」

「いいえ。」

「お医者さんに「風邪です」と診断されたのに

 本当は もっと重い病気なのではと 

 心配になる事は?」

「えっ いや…ないと思いますけど…。」

「何度も戸締まりをチェックしたのに 
  
 それでも不安になる?」

「あの… なんか この前も仕事で

 圭子先生にこういう…

 心理テスト頼まれたんですけど…。」

「その診断結果が これよ。」

「えっ 診断?」

「あなたは心身ともに健康ね。

 子供をほしいと思った事ある?」

「はい。いつかは ほしいと思いますけど。」

「代理出産… って聞いた事ある?」

「代理出産…。

 聞いた事はあります。」

「圭子が流産をした事は知っていますよね?」

「はい…。もう 子供が出来ない事も聞きました。」

「私が代わりに

 産んであげられればよかったんだけど…。

 私も子供を産む事が出来ない体なの。

 あなたに圭子の子供を産んでほしいの。」


「子供を産む…?」

「圭子は子宮がないだけで 

 卵子を採取する事は出来るの。

 だから敏雄さんと圭子の受精卵を

 あなたのお腹で育ててほしいの。」


「そういうの 日本では禁止されてるんですよね?」

「三恵さんが罪に問われる事はないわ。

 約束する。」

「お願い…。三恵さんにしか頼めないの。」

「300万円あります。

 これは準備のためのお金よ。

 成功報酬はまた きちんと考えてあるから。」

「私に優しくしてくれたのは

 代理母にするつもりだったからですか?」

「違うわ。」

立ちあがって出ていく三恵。

「三恵さん! ちょっと待って!」

「待ちなさい 圭子。」

「だって…。」

「ゆっくり話していきましょう。」

内海の病状が気になっている健吾。

「お前…まさか がんだと思ってるの?」

「おそらく 虫垂がんじゃないかと。」

「バカ。 虫垂がんなんてめったにないぞ。」

「典型的でない事はわかっています。

 でも 炎症所見の割に痛みが変に長引いています。

 CTやエコーでもアッペの微妙なけば立ちがあって

 周囲のリンパ節の腫れ方からも可能性はあると思います!」

「忙しいんだよ。 とにかく鎮痛剤と補液で経過観察。」

「がんの可能性があるのに 

 放っておくわけにはいきません!」

「放っておけばいいんじゃないですか?」

と優佳が言いました。

「内科から科へ 患者のたらい回しは日常茶飯事です。

 内海さんだって 元々大学病院から

 たらい回されてきた方です。

 また次へ回したところで誰も先生を責めません。」

「でも そうはしたくないんです!」

「でしたら!すべき事は ひとつでは?」

「お願いします!」

と院長に直訴する健吾。

「確証がないのにリスクを冒して

 手術する事を 患者さんも望まないし

 訴訟リスクも高くなる。」

「手遅れになるよりは ましです。」

「じゃ 手術しようか。」

「司馬先生が 内海さんに手術の説明をして

 承諾をもらえたらだよ。」

「そうだ 春日井師長も

 ムンテラに同席してもらってください。

 トラブルになった時あの人が

 入ってると解決が早いから。」

健吾、嬉しそうに出て行きました。
決算報告書は大赤字。

「今 訴訟でも起こされたら 

 うちの病院 ドッカーンだ。」

内海さんに説明をする健吾。

「これ以上苦しいのは ごめんよ。」

「でも 放っておけば痛みは消えません。」

「苦しくても 歌を口ずさめなくなるよりいいわ。」

「『ラ・メール』 いい曲でしたよ。」

「聞いたの?」

「はい。 「ラ・メール」って

 フランス語で「海」っていう意味なんですね。」

「また歌いたいな…。」

「確かに リスクはあります。 でもまずは

 内海さんを痛みから 病気への不安から 

 解放したいんです。」

「今までの医者は 数値がどうだとか
 
 データがどうだとか 

 痛いとこに触りもしない医者ばかりだった。

 でも あんたは私に触り続けた。

 私の命 あんたに預けるよ。」

「ありがとうございます。」

そばにいた優佳に声をかける内海さん。
「看護師さん 子供いる?」

「おりませんが。」

「産んどいた方がいいよ。

 こんな事になるなら…
 
 子供の一人も産んどきゃよかった…。」

公園の遊具にすわり
遊んでいる子どもたちを眺める三恵。

内海さんの手術は健吾が
執刀するようにいわれました。
手術室にながれる『ラ・メール』」

「これ…。」

「『ラ・メール』です。

 司馬先生が 内海さんの子守唄代わりにって。」

やはり虫垂がんでした。

患者から封筒にはいったお金をあずかる瑤子。

「確かに お預かりします。」

「先生によろしくな。手抜きしないでくれって。」

「この件については

 先生ご本人にも お話しにならないでください。

 うちでは表向き こういう事は

 禁止という事になっているので。」

瑤子はそのお金を自分のものに・・。
そこへやってきた健吾。

「平井さんこの前 CDありがとう。」

「いえ。 内海さんのオペは?」

「成功した。」

「よかった〜!先生が触りまくったおかげですよ。」

「人聞き悪い言い方だなぁ。」

「すごいと思ってるんです。」

「内海さんの容態も落ち着いてるし

 今夜は いったん家に帰れると思う。」

「じゃあ 久しぶりに ゆっくり眠れますね。」

「夜勤じゃなかったら ご飯でも食べに行かない?

 CDのお礼に。」

一緒に食事にいったふたり。

「先生 明日早いんですか?」

「うん。 朝から産婦人科の手伝いしろって言われてて。」

「触診とかも するんですか?」

「うん 多分…。」

「おっぱい 触ったり…。」

「まあ…。 でも 不思議と白衣着て

 相手は患者さんだと思うと大丈夫っていうか…。

 そこで いちいち反応してたら 仕事にならないし。」

「私のは…。」

「えっ?」

「私のは 触れますか?」

「いや それは…。」

健吾に抱きつく瑤子。
部屋(ホテル?)につれていきました。

「触って…。先生…。」

胸をさわらせる瑤子の誘惑に負けました!

敏雄を呼びだした優佳。

「こんな夜中に 今度は僕を

 海にでも沈めるつもりですか?」

「敏雄さん。

 『ラ・メール』ってシャンソンご存じですか?」

「『ラ・メール』?」

「『ラ・メール』はフランス語で『海』。」

「僕は フランス語はわかりませんよ。」

「フランス語で「海」は女性名詞。

 「海」と「母」はつづりは違うけれど

 同じ「メール」と発音するんですって。」

「母…。 何がおっしゃりたいんですか?」

「海の話をしているだけです。

 もし この海で子供が泳いでいても

 誰も気がつきませんね。」

「当たり前でしょう。」

「そう。 誰もいない海なら 誰も気づかない。」

「代理母の事を言っているんですか?」

「海の話です。

 真っ暗な海を見つけます。

 そこに何が浮かんでいても 誰も気づかない。

 暗闇の中の海を見つけます。」

「すべて秘密裏に進めるという事ですか?」

「あなたは 自分と圭子は 聖職者だとおっしゃった。

 だったら その仮面を被り続ければいい。

 秘密を知ってる者が 口を閉ざしてさえいれば

 秘密は永遠に守られる。

 秘密と嘘は権力者の特権。

 いずれ日向家を背負っていくあなたが

 こんな小さな秘密におびえる事はないんです。

 何かあった時はすべて私が引き受けます。」

「お義姉さん…。」

「お願いします。」

敏雄をみつめる優佳。

「真っ暗な 海か…。」

ベビーキャリーに火をつけようと
している圭子。
そこへ三恵がきました。

「だめ!燃やしたら だめです!」

「三恵さん…。」

「これから必要になるのに…。」

「え…?」

「圭子先生が 周りから非難されても

 理事長への愛を貫いていた事 私は ずっと見ていました。

 心から愛する人の子供を 命に代えても

 産みたいと思うのは 女性として…

 母として 当然だと思います。

 私… 圭子先生の子供 産みます。」

「三恵さん…!」

「元気な赤ちゃん 産みますから。」

「ありがとう…。

 ありがとう…! ありがとう…。」

「一連の計画を極秘で進めるための

 産婦人科医 敏雄さんが見つけてくれたわ。

 都内の外れにあるクリニック…。

 村澤先生は 生殖医療の最前線アメリカで学んで

 帰国したエキスパートよ。

 敏雄さんが多額の融資をして

 完全に口は封じてある。

 圭子の卵子の細胞質の中に

 直接 敏雄さんの精子を入れて受精をさせ 

 数日間 培養し…。

 三恵さんの子宮に移植する。」

内海さんは退院。

「退院 おめでとうございます。」

「私 ここに来て若返ったかもしんないよ。」

「どうしてですか?」

「こんな若い坊やにさぁお腹 触られまくったから。

 ありがとう。おかげで命拾いしたよ 先生。」


瑶子を呼びだした彼氏。

「こんなところ やめて。病院の人がよく使うのに。

 これ持ってさっさと帰って。」

「まさか これだけ?」

「今は これで精一杯。嫌なら返して。」

「なあ… もう少し頼むよ。

 お前だったら 医者の1人や2人

 たらしこむ事ぐらい簡単だろ?」

「嫌よ! もう私をあてにしないで。」

「俺とお前の仲じゃないかよ。」

『女は いくつもの顔を持つ。

 誰かを あざむくために』


三恵と圭子。

「これから出産まで ここが三恵さんのおうち。

 私たちは家族よ。」

「だから 私の事も「先生」はやめてね。」

「はい。 じゃあ… 圭子さん。」

「三恵さん。お腹… 触ってもいい?」

「あ はい。 もちろんです。

 圭子さんまだ妊娠反応 出てないですよ。」

「でも 私の赤ちゃんがこの中にいる。

 私の赤ちゃん…。」

三恵のおなかに顔をよせる圭子。

『女は いくつもの顔を持つ。

 したたかに生きるために。』


ベビー服を敏雄と買いにいく圭子。

「わあ…! ねえ これも可愛いわ。」

『女は いくつもの顔を持つ。

 ただ 愛のために。』


「私の赤ちゃん…。」

とおなかにつぶやく三恵。

『女は いくつもの顔を持つ。

 何かを守るために。』


瑶子と付き合ってるのも
水原先生にばれました。

「な〜にが

 『僕はナースには手は出しません』だよ。」

優佳に呼ばれその場を逃れる健吾。

『その時 僕はまだ知らなかった。

 彼女の優しい仮面の下に

 もう一つの顔が隠されている事を。』





代理母の計画がこんなにあっさりと進行するなんて。
最初はひいていた敏雄も乗り気になって。
その気にさせる優佳がうまいのか
気弱にみえたけど、実は
財閥のおぼっちゃんとして
事業をとりしきっていかなきゃならない
男はこのくらい軽くこなせるのか。

圭子はもうおかしくなってますが
優佳も圭子の望みならなんでも
叶えてあげたいという点で異常。

三恵はもう自分の子に愛情を
おぼえているようだし
子どもを渡したくないといいだすのも
時間の問題な気がする。

流産したのはきいていても
子宮を失った事までは
義母たちはきいていかなったのか。
先妻の子が跡取りとしてもういるから
次の子をといってても
社交辞令でいってるだけにみえる。

健吾はものすごくいい医者になりそうなのに
優佳たちの陰謀にまきこまれるなんて
気の毒だなあ・・。
瑤子にもあっさりおとされてるし
女に免疫なさすぎ・・。
瑶子にひっかからなくても
他の看護師にもすぐひっかかってた
ことでしょう。




司馬健吾  岡田将生 
春日井優佳 中谷美紀
日向圭子  加藤あい
日向敏雄  長谷川博己
平井瑤子  大政絢
有馬三恵  鈴木杏
糸川要次郎 渡辺いっけい
水原良二  勝村政信
司馬宗吾  平田 満 
大久保志郎 小日向文世






2012.01.27 Friday 18:17 | comments(0) | trackbacks(2) | 
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「聖なる怪物たち」第2話〜凄すぎる看護師・優佳(中谷美紀)の代理母計画!!
「聖なる怪物たち」第2話 代理母になれないという姉の春日井看護師長(中谷美紀)は、中絶した際に子宮を摘出した過去があったのでした。 そんな春日井が「新しい目標が出来たの。圭子の子供を作ること。」と圭子に呟きます。 中谷美紀、妖しい存在感!! −◆−
| 世事熟視〜コソダチP | 2012/01/28 10:19 AM |
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| - | 2012/01/29 10:04 PM |