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ビブリア古書堂の事件手帖 第3話

第3話



 篠川栞子(剛力彩芽)と五浦大輔(AKIRA)のもとに、
ひとりの男(中村獅童)が買い取り希望だとやって来る。
手にしていたのは、ヴィノグラードフ・クジミンの『論理学入門』と
いう本だった。買い取り表からはみ出す字で「坂口昌志」と書いた
怪しげな男は、明日また来ると言うと店をあとにした。栞子は、
最後のページに貼られた「私本閲読許可証」を見つける。それは
刑務所の受刑者が私物として刑務所に持ち込んだ、ということを
示すものだった。
 そんな折、『ビブリア古書堂』に来ていた藤波明生(鈴木浩介)が、
近所の刑務所から受刑者が脱走した、さっきの男がそうなのではと話す。
実際、報道された脱走犯の人相は坂口そっくりだったため、心配した
志田肇(高橋克実)は栞子に店頭には出ないようにと命じる。
 そこへ、派手な服を着た女性(佐藤江梨子)が来て、自分は坂口の妻で
しのぶと言うが、坂口が売りに来た『論理学入門』を返して欲しいと、
店番をしていた大輔に言った。ホステスをしているというしのぶは、
一方的にまくし立てると本を持って帰ってしまう。大輔からそう報告を受けた
栞子は、坂口本人の許可なく本を返してしまったことは問題だと指摘。
責任を感じた大輔は志田とともに、クラブにしのぶを訪ね、本を
返して欲しいと頼み込む。
 同じ頃、テレビのニュースでは脱走犯が依然逃走中だと伝えていた。
弟の文也(ジェシー)とともにそれを見ていた栞子は…。




「ある1冊の本と出合うことによって

 人生観が変わる。

 そういう経験のある人は

 少なくないと思います。

 そこに つづられた言葉には

 それだけの力が宿っているということです。

 そんな掛け替えのない 1冊を

 あえて 手放す理由があるとしたら

 どんなことが考えられるでしょうか?」



男性から持ち込まれた本は青木文庫の論理學入門。

論理学の解説書で長い間 版を重ねているロングセラー。
この本で解説されているのは形式論理学で
簡単な例ではA=B。 B=C。故に A=Cといったような
三段論法、そういった推論を導きだすための
判断の構造を形式的に説明するもの。

その本には受刑者が私物として持っている私本に
貼られている許可証が貼ってあり
本を持ち込んだ男性は元受刑者?
さらにそのとき、刑務所から脱走した殺人犯がいるとのことで
その男性が脱走犯ではないかという疑惑が。

「 慌てていたのは 当然警察に追われていたからだ。

 それに 脱走犯が逃亡したのは朝方で

 鎌倉駅で 目撃されたときはまだ 囚人用の作業着姿だった。

 ということはコートは 寒さに耐え切れずどっかで 盗んだ


 ものだろう。急いで 着たせいで

 ボタンを掛け違えたんじゃないか?

 字が汚くてはみ出していたのも寒さと

  疲労で手が震えていたんだよ。」

ものすごい決めつけ・・。
でも栞子さんはそうは思っていない様子。

その後、今度は「論理學入門」を売りにきた人が
いなかったかと女性客がやってきて
男性 坂口 昌志の妻のしのぶだと名乗って
本を持って帰ってしまいました。

しのぶがいう坂口の過去話で
一度 出家して 何年間かお寺に こもってたことがあるというのもと解釈。

「いずれにしても 坂口さんは脱走犯ではなさそうですね。

 奥さまの お話だとお二人が 出会ったのは

 坂口さんが 出所した後ということになります。

 脱走犯は けさまで刑務所に いたわけですから。」

でもその話もホントかどうかは限らず
本を持って帰るために
適当に話を でっち上げたのかも。

「もし そうだとすると彼女には

  本を引き取りに来る別の理由があったことになります。」

本に何かメッセージがあるとか?
金の隠し場所の暗号がかいてあるという
発想はやや無茶がある。

でも本の持主である坂口さんに依頼されたのに
たとえ奥さんでも持主以外の人に渡すべきでは
ないと言われ、しのぶのつとめさきの
クラブにいく大輔と志田さん。

しのぶと坂口さんが出会ったときの話をきかされました。
最初、無言で飲んでいて話すのが苦手なので
しのぶのことをきかせてほしいと言われ
話すうちにどんどん愚痴になってしまったそうで。

「それでね こっからが 大事なの。

 散々 愚痴を こぼした後に私 こう言ったの。」

「私 バカなんです。

 バカにはホステスは 務まらないんです。

 だから 私はホステスには 向いてないんです。

 あっ。 ごめんなさい。つまんない話を。 ああ」

「今 君は三段論法を使った」

「この本にも 書いてある。
 
 三段論法はバカな人間には 使えない。

 君は 絶対にバカではない。」


「何を言われてるのか

 さっぱり 分かんなかった。

 でも励ましてくれてるんだってことは

 伝わってきたの。

 その瞬間 私 決めたの。

 絶対 この人と 結婚するって。」


三段論法は女性をくどくにもつかえる・・。

でもその坂口の様子が最近変で
3カ月ぐらい前から、いつも以上に無口で
目もあわせてくれず、サングラスも急に買ってきたり
前は よく 2人でテレビ 見て 笑っていたのに
最近は 一人でラジオ 聴いているとのこと。

「きっと 私といるのが嫌になったんだと思う。

 だって2人の思い出の本まで売ろうとしたんだよ。

 せっかく BOOK PALACEに渡さずに 取っておいたのに。」

急に家じゅうの本を売ることにしたそうで
買い取りサービスをたのみ本を処分。
でもずっと大事にしてたんだから
これだけは 取っておかなきゃ駄目だと
夫にかえしたというしのぶ。
そのあと、散歩してくるといってでていって
本を売りにいったらしい。

「きっと 本を売りに行ったんだろうと思って

 近所の古本屋を捜して回ったの。

 でも余計なことだったのかも。

 この本が 戻ってきたからといって

 私たちの仲をつなぎ留められるわけじゃないしね。」

帰って栞子さんにその話をして
坂口さんが本を売ろうとした理由を考えることに。

「もしかすると…。

他にも 何か奥さまに 言えずにいることが

 あるんじゃないでしょうか?」と栞子さん。

それは坂口さんが売った本をみればかわるかもと
BOOK PALACEに 頼んで
買い取った本を見せてもらうことに。
お客さまの プライバシーに触れることなので
断られるといったとおりでしたが
笠井さんに間にはいってもらって
みせてもらえることに。

その中にあった「月刊 日本のお寺」という
雑誌に目がいく栞子さん。

「やっぱり 思ったとおりでした。えっ?

 これで 坂口さんの 行動の謎が全て 解けました。」

店に査定の結果をききにきた坂口。
本の価格は100円。
(ブックなんとかだときっと値がつかないよ)

「このまま黙っているつもりですか?

 奥さまに打ち明けなくていいんですか?」

そこへしのぶもやってきました。

「ごめんね。後 つけてきちゃった。

 昌志君。その本 売っちゃ駄目だよ。やめよう。 ねっ?」

「申し訳ないがそれは 私が決めることだ。

 もう いらないと思ったから売りに来たんだ。」

「どうして?ずっと 大事にしてたじゃない。

 私にとっても 思い出の本なのに

 何で 急にいらないなんて 言うの?
 
 せめて どうして売ろうと思ったのかホントの理由 教えて。

 私 何を言われても 受け止める。

 覚悟は できてるから。」

「坂口さん。いずれ 分かってしまうことです。

  いつまでも隠し通せることじゃないですよ。

 他のこととは 違って。」

「君たちには 何もかも 知られているようだな。」

いえ、たぶん栞子さんしか知らない。

「ここまで 近づいてももう君の顔が はっきり 見えない。

 目を閉じているのか開いているのかも 分からない。

目の中に 水がたまる 病気で。

 残念ながら治ることはないらしい。」

本を売ろうと 思ったのはもう 読めなくなったから。

なぜそれがわかったのかたずねる坂口さん。

「坂口さんが 処分された本ですが

 BOOK PALACEさんに 無理を言って

 拝見させていただきました。

 奥さまに お話を伺って どうしても気になることがあったので。

 坂口さんは『月刊 日本のお寺』という雑誌を

 定期購読されてらっしゃいますね?」

「それを見ていて気付いたんですが。

 2012年 12月号から 最新号の

 2013年 2月号までの3冊だけに
 
 スリップが 挟まっていたんです。」

「スリップって 何ですか?」

「これが スリップです。

 新刊書店に 入荷される本に挟まっているもので。

 通常はお客さまに 売るときにレジで 抜き取って保管しておきます。

 これで どの本が どれだけ売れたか チェックして

 在庫管理をするんです。

 ただ 最近ではスリップを使わずに書籍バーコードから

 商品データを 読み取って在庫管理する 書店も増えています。
 
 大手の ネット書店はたいてい そうなので

 ネットで 買ったものは スリップが 挟まったままに

 なっていることが 多いです。」

「ああ。 知らなかった。

  しかし それが目の病気と どう つながるんだ?」

「スリップは ページをまたぐように 挟まっているため

 当然 外さなければ読むことはできません。

 つまり 最新号から さかのぼって

 3カ月分の 雑誌にだけスリップが 挟まっていた。

 これは坂口さんが この3カ月本を読んでいないということを

 意味するんです。」

「奥さまも 3カ月前からご主人の様子がおかしくなったと 言った。

 あまり 目を合わせなくなり一緒に テレビを見なくなり

 急に サングラスを掛けるようになった。

  そして 家じゅうの本を全て 処分している。

 これらの行動が 全て視力が衰えたせいだと 考えると

 辻褄が合うんです。

 そう思って 振り返ってみると昨日 坂口さんが

 ここへ いらしたときの様子も説明がつくんですよ。」

「息を切らしていたのは

 奥さまに 追い付かれないように急いだから。

 コートのボタンを掛け違えていたのは

 目が よく見えず手探りで 留めたから。

 買い取り表の文字がはみ出しているのも

 目が見えていなかったから。そうですよね?」

「そうだ。全て 君の言うとおりだ。」

「何だ。 ホントに脱走犯じゃなかったのか。」

「私には 失明の恐れがある。

 今後は 生活する上で 人の助けを借りざるを得ないだろう。

 今の仕事を 続けるのも無理だろうし

 再就職すらもままならないかもしれない。

 全ての本を 手放すことで

 目が見えなくなるという現実を受け入れ

 気持ちの整理をした上で妻に話そうと 思っていた。

 妻が それを望むなら離婚も受け入れる 覚悟だった。

 今まで 黙っていてすまなかった。」

「何か よく分かんない。」

「えっ?」

「 結局どうして 本を売ろうとしたの?」

「だから目が見えないという 現実を。」

「そこ。そこが 分かんないの。」

「ああ。いいか?本というものは

 読まれるためにあるんだ。

 いくら 自分の手元に残したとしても何の役にも立たない。

 だったら 他の誰かに。」

「私が読めばいいじゃない。

 声に出して。アハハ。

 私が 毎日 読んであげる。

 朗読なんか したことないから

 たぶん すっごく 下手くそだけど。

 でも それで いいでしょ?

 昌志君の目が見えてても 見えてなくても

 そんなの どうでもいいの。


 私が ずっと そばにいるから。フフッ。

 何か 話したくなったら

 いっつも 声が聞こえるところにいるから。

 だって その方が絶対 楽しいんだから。

  ねっ?」


いい奥さんだ・・。

坂口さんも本を売るのはやめました。
そしてもうひとつ告白。

「実は もう一つ 話がある。」

「私には 前科がある。えっ?

 出家したといったのは事実ではない。

 まだ 若かりしころ私には 明日の食事にも事欠いていた

 時期があった。どんな方法であっても

 生活していくための金を手に入れたい。

 あるとき そう考えて空き巣に入って

 人さまの金を 盗もうとした。でも いざとなったら

 これで いいのだろうかという迷いが生じてしまい

 ちゅうちょしているうちに家主が 帰宅してしまった。

 今まで 黙っていたこと嘘をついていたことを 謝る。」

「あっ。やだな。 急に 改まっちゃって。

 何の話かと 思ったじゃない。

 分かってたよ そんなこと。」

「分かっていたのか?」

「うん。バカじゃなければ 分かるよ。

 私は バカじゃないんでしょ?

 だから ずっと 前から分かってた。

  これも 三段論法?」

「君と 結婚して正解だった。」

いい夫婦。

そして本当の脱走犯もつかまり一件落着。

「いつから 分かってたんですかね?しのぶさん。」

「いいえ。 奥さまは何も ご存じなかったはずです。」

「えっ? だってそんなの 分かってたって

 言ってたじゃないですか。」

「だとしたらご主人の過去を 簡単に話されるとは 思えません。

 なのに 軽々しく 出家のことを話すのは おかしいです。

 奥さまは知っているふりをしたんですよ。」

「何で そんな嘘を?」

「もし 知らなかったと言っていたら

 ご主人は 10年間 ずっと

  奥さまをだましていたことになります。

 ただでさえ 病気のことを打ち明けられずに

 悩んでいた ご主人に

 これ以上引け目を 感じてほしくない。

  そう思ったんじゃないでしょうか。」

「やっぱり坂口さんの 言うとおり

 彼女はバカなんかじゃありませんね。」

「ご主人も 奥さまの嘘に気付いていたと思います。

 論理的に考えれば 奥さまの言動に整合性が 取れないでしょうから。

 でも その嘘を暴いても何の意味も ありません。

 おそらく 奥さまの優しさを受け止められたんでしょう。」

「ハァー。いい夫婦ですね。」

「いい ご夫婦です。」



本当に、感想はこれ「いい夫婦ですね。」に尽きます。

脱走犯がいるというニュースがなければ
いくらあやしくみえてもそっちには結びつかなかったでしょうが
いったん思いこむと決めつけんばかりになってしまうのは
危険なところ。
栞子さんがあいかわらず冷静で素晴らしい観察眼と
推理力でした。



篠川栞子: 剛力彩芽  五浦大輔: AKIRA 
笠井菊哉: 田中圭  藤波明生: 鈴木浩介 
横田奈津実: 北川弘美  篠川文也: ジェシー(ジャニーズJr.) 
小菅奈緒: 水野絵梨奈  佐々木亜弥: トリンドル玲奈 
橋本さやか: 内藤理沙  篠川智恵子: 安田成美 
五浦恵理: 松坂慶子 

志田肇: 高橋克実 



2013.01.28 Monday 22:45 | comments(2) | trackbacks(6) | 
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Mint (2013/07/22 5:10 PM)
栞子さんの推理力は本当にすごい!
青山剛昌さん原作名探偵コナンの最新刊
単行本80巻の巻末名探偵図鑑に彼女の
名前も載った。
honey (2013/07/23 9:38 AM)
>Mintさん

 古書店員という名の探偵ですよね。









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