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相棒 season11 第18話「BIRTHDAY」




 右京(水谷豊)が「花の里」へと向かうと、店の前で
自らを「家出少女」と名乗る小学校低学年くらいの
女の子と出会う。右京は享を呼び出し少女を自宅まで
送ることに。少女は自宅マンション近くで降りると、
いつの間にかオートロックで施錠されているマンションの
エントランスの中へ。

 苦笑しながらマンションを出てふと見ると、右京は
マンションの目の前にある不審な一軒家を見つける。
近隣の聞き込みで江美子(左時枝)という卓球のコーチを
しているしっかり者の老婆が一人で住んでいることがわかるが、
しっかり者の老婆が鍵もかけずに外出するだろうか。

 そのころ、ある夫婦から12歳の誕生日を迎える息子の
隼人(加藤清史郎)が家に戻らない、と交番に通報が入る。
夫は財務省に勤務する官僚・鷲尾武弘(古川悦史)。
12歳の誕生日にしては、派手なパーティーの準備がされていた。
武弘・美鈴(古村比呂)夫妻から話を聞いた巡査たちは、
12歳にもなってこんなに派手な誕生祝いをしてもらうような
家庭なのだから、過保護が災いしたのでは、と陰口をたたく。

 一方、伊丹(川原和久)ら捜査一課は、強盗殺人容疑で
指名手配されている大場(榊英雄)をかくまっていた恋人
・咲子(中村真知子)の自宅へ。が、大場は咲子に追い出され、
すでにどこかへと逃げた後だった。やけになって他人を
巻き込むのではないか、と心配する咲子だったが…。

 老婆・江美子の失踪と、少年・隼人の行方不明、そして
強盗殺人容疑者の逃走…。
一見、無関係な3つの事件の関連とは?
その不可思議な結末とは!?




小学校からでてくる隼人。

「あっ 隼人!今日 遊べる?」

「今日はまっすぐ帰んないと。」

「あっ そう…。 じゃあ バイバイ。」

「バイバイ。」

校門を出たのが午後2時37分

隼人の家。
母が誕生日のお祝いの準備。
部屋の中はかざりつけられ
ごちそうもたくさん。

父はケーキを買って帰宅。

「ただいま!」

「おかえりなさい!」

「買ってきたよ。

 さすがに大きすぎたかな。」

「ううん 大丈夫。ロウソク用意してもらった?」

「ああ 12本。」

7時30分になっても隼人が帰宅しない。

「うちの子 お邪魔していませんか?

 あ そうですか…。

 あ いえ いいんです。お騒がせしました。」

カイトパパのところにいる右京さん。

「和菓子 ですか」

「もらいものでね。

知ってのとおり 息子も妻も海外だ。

  1人では食べきれない。」

「だから 僕に…。」

「嫌いかね?」

「いえ…。ちなみになんのお祝いでしょう?」

「自分でも忘れていたんだけどね 誕生日だそうだ。」

「それは失礼しました。おめでとうございます。」

「めでたかないよ この歳だと。

 まあ ともかく適当に処分してくれないか?

 特命係の仕事とでも思って。」

「かしこまりました。」

「では。

 念のため お聞きしますが

 僕がこれを持ち帰り 今日が誕生日である事を

 忘れているであろうもうお一人のご子息に

 思い出してもらいたいわけでは…。」

「ない。」

「ですよね。

わかりました。では 適切に処理いたします。」

「杉下くん。」

「はい。」

「なんといったかね?あの… あの店。」

「はい?」

「あの店だよ 君が行きつけの…。」

「花の里ですか?」

「ああ 花の里か。」

「はい 花の里です。」

「今日も行くのかね?」

「そのつもりですが。」

「はあ…なかなかいい店だったねぇ。」

「ええ。」

右京さん、そこで誘わなきゃ。

「うん…。 それだけだ。」

「では 失礼します。」

書類をほうりなげるカイトパパ。

花の里にやってきた右京さん。
店のそばに小さな女の子がいました。

「おひとりですか。お名前は?」

「家出少女。」

店にいっしょにはいりました。

「いらっしゃいませ。あっ 杉下さん。

 あら?同伴なんて珍しいですね。」

「店の前でナンパしまして。」

「こんなかわいい子を…。隅に置けませんね。」

「幸子さんには すみませんが 

 これから 彼女を家へ送る事になりました。

 今夜はこれで。」

「あ そうですか。意外と浮気性だったんですね。」

「ついては おにぎりでも持たせてもらえませんか?」

「あ いいですよ。」

「結構です。」

「でも お腹すいてるでしょう?」

「すいてません。」

「遠慮しないで。」

「してません。」

「おねえさんの作るおにぎりとっても美味しいのよ。」

「おねえさん…?」

「そこ 気になっちゃう?」

職場にいるカイトくんのところへ
米沢さんがやってきました。

「米沢さん!なんか用ですか?」

「いや 杉下警部に ささやかな暇つぶしのネタを

 お持ちしたんですがもうお帰りになったようなので。」

「ああ 俺 暇っすよ。」

「では…。今日運び込まれてきた死体です。

 バイクにはねられ ほぼ即死。身元は まだわかってません。

 犯人も逃走中。

 その死体 全身がびっしょり濡れてたんです。」

「ほう 濡れていた。ここ何日も 雨降ってませんよね。」

「しかもめぼしい所持品は これだけ。」

ビンにはいった白いクリームをなめてみせる米沢さん。

「いいんですか? 遺留品…。」

「まあまあ ほら。」

「え…?まずっ!なんすか? これ。」

「わかりません。ですが 面白いでしょう?」

「全然面白くないですよ。」

「ジャムではない物体の入った

 ジャムの小瓶を所持した全身ずぶ濡れの轢死体。

 杉下警部となら 小一時間は興味深く

 談義できる題材なんですが。

 まあ お帰りになったんなら仕方がありませんな。」

「なんか すいませんね。」

「いやいや それでは失礼します。」

「お疲れさまです。」

「ヘッヘッヘ…。

 全然つかめないな…。」

「俺も帰るか。」

そこへ電話。

「はい。」

結局 カイトくんもいっしょに車に。

「なんで俺まで付き合わされてるんですか?」

「一般女性と2人きりは 避けたほうが

 望ましいと思いまして。」

「子供じゃないですか。

 はあ… なんで家出したの?」

「積み重ねです。」

「積み重ね…?」

「一言で言えるほど単純な事じゃありません。

 親子の問題には 他人にはわからない事が

 いろいろあります。」

「ほう〜 生意気に…。

 俺も 1つ もらっていいですか?」

「どうぞ。君のお父様から頂いたものですから。」

「えっ?」

隼人の家におまわりさんがやってきました。

「鷲尾 隼人くん。年齢は?」

「今日で12歳です。」

「じゃあ 補導や保護されてる子がいないか 確認してきます。」

「はい。」

家から出たおまわりさんたち。

「なんすか?あの大げさな誕生日パーティー。

 12歳でしょ?俺だったら恥ずかしいなぁ。」

「官僚のご家庭は 我々庶民とは違うんだろ。」

「官僚なんですか?」

「ご主人は財務省にお勤めらしい。」

車の中。

「そんな事で わざわざ杉下さんを呼び出したんですか。」

「ええ1人では食べきれないからと。」

「なめた人使いしやがって。」

「あるいは 遠回しに 君となんらかのコンタクトを

 取りたがってらっしゃるのかと勘ぐったのですが

 どうも違うようです。」

「そりゃそうでしょう。」

「あの それはですね

 杉下さんに誘ってもらいたかったんですよ。」

と女の子。

「…僕に?」

「誕生日に1人なんて 寂しいですもの。」

「いやいや そういう奴じゃないから。」

「誰だって お誕生日に 家に帰って

 1人でお菓子をつまむなんて

 寂しいに決まってるじゃないですか。」

「僕でしたか…。」

「杉下さん そういうところがわからないと 出世しませんよ。」

「確かに。返す言葉もありません。」

「本当は あなたの役目なんですよ。ひどい息子だわ。」

「はいはい。

 親子の問題にはな 他人にはわからない

 いろんな事情があるんだよ。」
「生意気ですね。」

「カッチーン。」

「誕生日は いくつになっても 素晴らしいものよ。

 止めてください!ここでいいです。」

車をとめました。

「どこ?」

「この先のマンション。」

「お宅まで送りますよ。」

「警察の人に送ってもらったなんてわかったら

 お母さん さらに激怒するから。」

「では せめて本当のお名前だけでも。」

「杉下さん ナンパしてくれて ありがとうございました。」

車からおりていってしまう女の子。

「あっ ちょっと待った 待った。

 おーい!」

カイトくんと右京さんがおっていきました。

マンションにはいっていった女の子。

「あっ 大丈夫?」

笑顔で手をふり投げキッス。

「あれ?」

「まあ オートロックを 自分で解錠して

 中に入ったんだから自宅なんでしょう。

  一応 管理人に連絡しておきますね。」

「ええ。」

「かかんないな…。

 あれ… 杉下さん?

 どうしたんですか?」

そのマンションの向かいの家が気になる右京さん。
ドアがあけっぱなし。

「ああ 不用心ですね。」

「不用心というより 不自然です。」

「えっ?」

「まもなく午後9時になるというのに

 カーテンは閉められておらず

 今夜はかなり冷えるのに 開いてる窓さえあります。

 玄関は開きっぱなし。

 まるで 昼間のままのようじゃありませんか。」

チャイムをおしても応答なし。
中にはいりました。

「あっ… 入っちゃうんですか?

 あがっちゃうんですか?

 ごめんくださ〜い。

 誰かいませんか?

 上。」

トイレをノックしてあけてみると
便座のふたがあがったまま。

「2階にも誰もいません。」

「ええ。」

部屋の電気をつけてみる右京さん。

心配そうな隼人の両親。

午後3時25分。
バスから降りた隼人はチャイムをおし
瀬田さんの家(さっきの無人の家)へ。

「こんにちは。」

「いらっしゃい。あがんなさい。」

「お邪魔します。」

咲子がアパートに帰宅すると大場が
寝転んでお菓子を食べていました。

「金。金!」

「出てって。」

「あ?」

「限界よ。」

「仕方ねえだろ。働けねえんだからよ。」

「うちの店にも警官が来て あんたの写真 置いてった。

 この辺にいるってバレてんじゃない?」

「見捨てんのかよ?」

「やだ… やだやだやだ…。」

包丁をかまえる咲子。

「ああっ。」

何もしませんでした。

「世話になったな。」

「自首したら?」

「首でもくくるさ。」

瀬田さんといっしょ鍋でなにかつくっている隼人。

「 泡 立てないようにね。」

「入れるよ。」

「いい匂い。」

伊丹さんたちが咲子のアパートへやってきました。

「大場三郎を 強盗殺人容疑の指名手配犯と知ってて

 かくまってたんですね?」

「…はい。」

「なぜ通報を?」

「あいつは もうお金もないし 他に頼るところもないから…。

 また バカな事でもするんじゃないかと思って…。」

瀬田さんと隼人。
できあがったものを
きれいに袋にいれてくれました。

「さて… 出来上がり。」

「ありがとうございました。」

「あの これ…。」

「何?」

お金をだす隼人。

「あら〜 ありがとう。

 これは あなたのお小遣い。」

とお金をもどす瀬田さん。

「ありがとうございます。」

「さあさあさあ 帰ろ帰ろ。

 お父さんもお母さんも待ってるよ。」

そのときチャイムがなりました。

「はーい!

 あららら 誰だろうね。よいしょ。

 はーい! はーい!」

「ご無沙汰してます 江美子先生。

 俺だよ。 大場三郎。」

「ああ…。」


無人の瀬田さん宅の
右京さんとカイトくん。

「隣近所に聞き込んでみましたが
 
 江美子さんという おばあさんの一人暮らしだそうです。

  家族は 息子さん夫婦がいますが海外勤務。

  時々 卓球のコーチをするほど元気のいい
 
 しっかりした おばあさんなので

 どこかに出かけているんじゃないかと。」

「しっかりした おばあちゃんが

 家をこんな状態にしたまま出かけるでしょうか?ええ。

 一人暮らしという事は来客があったという事ですね。

 江美子さんがお茶 来客がジュースと仮定すると

 来客は 歳の若い人物かもしれません。

  小学校高学年の男の子である可能性が高いでしょうねぇ。」

「どうしてそこまで絞り込めるんですか?」

「便座が上がっている事から 最後に使ったのが

 男性と思われます。はい。

 元気なおばあちゃんは

 若々しいスニーカーを愛用していても

 不思議はありませんが 

 おばあちゃんのスニーカーは24センチ。

 こっちは 22.5センチ。男性であるならば

 小学校高学年の平均的サイズです。」

「なるほど。」

「無論 1つの仮説にすぎませんが

 いずれにせよ 来客は 素足でどこに出かけたんでしょうねぇ。」

 
「ええ 最寄りの署に連絡して近隣を捜索しましょう。」

「近隣では不十分かもしれませんよ。」

「えっ?」

外にでました。

「普段は ここに止めていると思われる

 軽自動車がありません。」

午後3時58分

「江美子先生は いつも俺をかばってくれたよね?

 先生しか頼れる人いないんだよ。」

「あんたは昔から 誤解されやすい子だったからね。」

「俺の事を信じてくれるの?」

「教え子 信じられなくてどうするの。」

「ありがとう。」

「今ね 来客中なのよ。

 これ持って そこの喫茶店でごはんでも食べてて。

 すぐ行くから。

 さあさあ。」

「あっ… ここ こっち。

 もしもし 警察ですか?

 あのですね指名手配犯の…。 えっ?」

「本当は 俺の事なんて覚えちゃいねえんだろ?

 どこ行くんだ! こら!」

「うわあ…!」

「ああ…。」

「やめて…! やめて!その子には触らないで!」

「うるせえよ!」

「やめてー!やめて!」

「クソババア!」

「ああー!」

「嘘つき…。」

「ああ…!」

「嘘つき!」

大場が瀬田さんの首をしめ
瀬田さんが動かなくなってしまいました。

「ああ・・」

それを見ていた隼人。

「おい ガキ!手伝え」

「手伝えって言ってんだろ!

 おら!さっさと足持てよ こら!

 さっさとしろよ ほら!」

車で移動。

台所にあったものをなめてみる右京さん。

「カイトくん。」

「はい!なんですか?」

「これ 指につけてなめてみてごらんなさい。」

「えっ…?大丈夫ですか?あっ…。」

「とても食べられたものではありません。」

「じゃ 食べさせないでくださいよ!

 あれ…?」

「ほう… 口に合いますか?

 だとすると 君の味覚はかなり個性的であると…。」

「間違いない… これだ。」

「はい?」

米沢さんがもっていたものと同じ。
さっそく電話しました。

「もしもし 米沢です。」

「杉下です。

 あなたがカイトくんに話された

 暇つぶしのネタについて

 お話を伺いたいと思いまして。」

「やはり興味を持たれましたか。」

「ええ とても。とりあえず 現場の場所を詳しく。」

午後4時15分

山の中に車をとめた大場。

「降りろ。チッ…降りろって言ってんだよ… ほら。

 歩け。

 何 チンタラ歩いてんだよ!早く来いよ おめえ。

 歩け!」

「それはなんだ?」

「…プレゼントです。

 僕の誕生日で… お母さんに。」

「俺は 親に誕生日プレゼントもらった事なんてねえよ。」

「あ いや… あの…。」

「来いよ。親の仕事はなんだ?」

「父は… 財務省に勤めてます。」

「官僚か!この国を駄目にした官僚かよ!

 お前の親みたいな連中が本当の悪党だよ!

 俺ら底辺の人間を食い物にして

 てめえらは ぬくぬくと何不自由のない暮らしして!

 幸せな家族やりやがってよ!

 何が官僚だ!何が幸せ… このやろう!」

プレゼントの袋をとりあげて
足でめちゃくちゃに踏み潰しました。

「おい…! おい!

 掘れ!掘れよ! おい 掘れよ!

 人が入れる穴を2つ。

 ババアと… お前のだ。

 掘れよ!掘れ!」

午後10時18分

死体をたしかめる咲子。

「まちがいありせん・・大場です。」

「単なる事故だったのかどうか 疑念の余地が出てくるな。

 ひき逃げの捜査本部と合流するぞ。」

「はい。」

隼人の両親は神に祈っていました。

「出て行ったのかも。

 昨日も おとといも帰りが遅かったの。

 私が あの子を自由にさせなかったから…。

 あれをやっちゃ駄目 これをやっちゃ駄目って

 ささいな事で すぐに怒って…。

 私が… 駄目な母親だから…。」

「そんな事はないよ。」

事故現場にやってきた右京さんとカイトくん。

「事故現場はここですね。」

「ええ。 あの家じゃないですか?救急車を呼んだの。」

その家の人に話をききました。

「ガシャーン!ってものすごい音がしてよ

 で 見たら 人が倒れてて。

 バイクは もうあっちのほうに走り去っててよ。」

「被害者の様子は どんなでした?」

「いやぁ 一応救急車 呼んだんだけど

 俺が駆けつけた時は もう 死んじまってたな。」

「他にどなたか見かけませんでしたか?」

「他にって?」

「おばあさんか少年の姿など。」

「いや いねえよ。」

「そうですか。

 川はどちらでしょう?」

「川…?」

「ええ。ああ…。

 川… この先行くとキャンプ場があるんだよ。

 そのあたりをこんな感じで流れてるかな。」

「ありがとうございました。」

「どうも。」

電話がかかってきました。

「失礼。

「杉下です。」

「死体の身元が判明しました。」

「大場三郎…?」

「2年前の強盗殺人事件で手配中の…。」

「米沢さん 頼み事があるのですが。」

内村部長のところへやってきた米沢さん。

「高岩峠一帯に大規模な捜索隊? なぜだ?」

「死亡した大場三郎が現在進行形の事件に

 関与してる可能性があるそうでして。」

「現在進行形の事件とは なんだ?」

「正確に言えば 現在進行しているかもしれない事件でありまして
 
 概要は不明ながら老婆と少年の命が危険にさらされている

 可能性もあるとか ないとか。」

「そんなあいまいな話で捜索隊を出せると思ってるのか。」

「いや ですがですね…。」

「話は以上だ。 出て行け。」

「失礼します。」

午後4時25分

穴をほっている隼人。

「なんじゃこりゃ。」

プレゼントの中身をなめてみる大場。

「うぇっ…。まずっ…。

 誰が休んでいいって言ったんだよ!

 掘れよ!

 クソガキが。

 まずい…。」

車から出てきた瀬田さん。生きてた!

プレゼントの中の手紙を読む大場。

「死にたくないか?

 俺と会った事を誰にも言わないか?

  もし言ったら お前を探し出して ぶち殺す。

  お前の家族も皆殺し…。」

そのとき 瀬田さんが後ろから大場を殴りました。

「クソババア!」

瀬田さんにむかう大場を今度は隼人がなぐりました。

「早く! 逃げよう 早く!早く 早く… 早く…!

「よいしょ…。」

プレゼントを拾う隼人。

「何? 何してるの? 早く!

 あっ! 痛い…。」

転んでしまう瀬田さん。

「早く行って… 早く。大丈夫…?

 痛い!」

「大丈夫?」

「早く逃げなさい。 ね。」

「でも…!」

「いいの!早く逃げなさい! 逃げなさい!

 逃げるのよ!」

大場がやってきました。

「殺しなよ・・。」

スコップをふりあげる大場。

「あんたも… あんな子だったよ。

 リターンするばっかりで攻めるのが苦手。

 バックハンドのカットは…うまいもんだったよ。」

「うああーっ!」

午後10時23分。

大場をはねた男性が父につきそわれて
警察に自首しにきました。

「息子が人ををはねたと言ってます。」

右京さんたちは山の案内図をみていました。

「ここが 現在地です。

 車で回るより抜け道 行ったほうが早そうですね。」

「ですね。」

「強盗殺人容疑の男が 老婆と少年を靴も履かせずに

 車に乗せて このような山奥に連れて来たという事実を

 冷徹に判断すれば…。」

「遺体を隠すためですか。」

「だとすれば人が容易に入らなそうな場所を選ぶでしょう。」

「カイトくん。」

右京さんたちは山の中で車を発見。

「瀬田江美子さんの車に間違いありません。」

「ええ。」

中にランドセルもありました。

「少年が判明しました。」

「はい。」

角田さんに電話で連絡。

「えぇ? 捜索願が出てるかどうか調べろ?
 
相変わらず 人をこき使うね。俺はね 結構偉いんだよ?

 まあ いいや。」

山の中をさがすカイトくんたち。

手紙を拾いました。

「杉下さん!これ。」

手紙をしまいさらにさがす右京さんたちは
瀬田さんを発見。

「カイトくん。」

「大丈夫ですか?

 瀬田江美子さんですね?」

「警察です。 おけがは?」

「転んで ひざが…まったく動かなくなっちゃって。

 あの子が通報してくれたんですね?」

「残念ながら違います。

 鷲尾隼人くんは現在もまだ行方不明です。」

「さあ つかまってください。」

「わ… 私は大丈夫!

 隼人くんを捜してください。

 あの子はあっちに逃げたんですから。

 早く!」

「はい。」

「すぐに応援が来ますから。ここで…。」

「行きましょう。」

「はい。」

逃げる途中足がすべってころぶ隼人。
そのときビンを落としてしまい
それを拾おうとして下に転落してしまいました。

「あっ ああー! ああ…!」

川におちてしまった隼人をみて笑う大場。

午後10時54分

隼人の家。

「隼人くんのランドセルが発見されました。」

「どこに?」

「高岩峠です。」

「なんで そんなところに?

 行ってくる。」

「あっ 私も…。」

「君は待ってなさい。

 どちらかがここにいたほうがいい。」

警察。

「ツーリングしてたら 突然 目の前に

 あの人が飛び出してきて…。

 あんなの よけられないっすよ!」

「だからって 放置して逃げちゃ まずいよなぁ。」

そこへ入ってきた角田さん。

「おい!少年 いなかったか?」

「はあ?」

「小学6年生の男の子だ。」

「さあ?」

「課長 なんの話ですか?」

「大場三郎が拉致したまま 行方不明なんだよ。」

「えっ? 捜索隊は?」

「たった今 出動した。」

隼人の捜索がはじまりました。

「隼人くーん!」「隼人くーん!」「隼人くーん!」

「隼人くーん!」

パトカーに乗る隼人の父。

「たかが 誕生日に 大げさだと思われたでしょう?」

「いえ…。」

「私たちにとっては ただの誕生日じゃないんです。」

神に祈る母。

「 お助けください。

 私の息子をお助けください。」

8年前

「これは 遺伝病なので

 隼人くんにも発症する可能性があります。」

「遺伝といいますが…私も妻もこれまで病気ひとつ…。」

「ご本人は大丈夫でも 保因者同士の間に生まれた子に

 発症するケースがあるんです。

 男の子の場合 統計的には2人に1人が発症します。

 発症した場合 手足のまひなどに始まり

 多くは少年期のうちに亡くなります。

 残念ながら 今のところ効果的な治療法はありません。

 隼人くんのケースの特徴は 幼児期のうちに症状が出る事です。

 逆に言えば幼児期に何も症状が出なければ

 その後に発症する可能性は 極めて低いでしょう。」

「何歳ですか…?

 何歳になるまで発症しなければ あの子は助かるんですか?」

「12歳… でしょうか。」

「あと8年…」

「パーティー開きましょうね…。

 盛大なパーティー…12歳の誕生日に。」

「ああ…。」

なのでこんなすごいお祝いだったのか・・。

ひきだしから写真たてをとりだして飾る母。

そして涙を流して祈ると
同じように父も。

「 天にまします我らの父よ

 願わくは御名を聖となさしめたまえ。」

瀬田さんも手をあわせます。

咲子も大場をみて泣いていました。

午後4時37分

おぼれている隼人をみすてられずに
たすける大場!

午後11時02分

「大場三郎が死んでから もう6時間以上 経っています。

 この寒さで放置されているとすると もう限界かと…。」

「大場三郎の死体は濡れていました。

  それは この川に入ったからです。なぜ川に入ったのでしょう?

 隼人くんと もみ合いになって転落したか

 川を渡って逃げようとした隼人くんを

 殺すために追いかけてきたか。

 その後 大場三郎だけが林道に戻り そこでバイクにはねられた。」

「だとすると 隼人くんは もう…。」

「しかし 大場三郎は 瀬田江美子さんを殺してませんよ。」

「はい。」

川から隼人をひきあげた大場。

「おい!おい! クソ…。」

「うぅ…」

「うおーっ…。」

取調室。

「 なんでもいいはねた時の状況を詳しく話せ!」

「だから それで全部です!他に誰もいなかったし

 あの人も ほぼ即死だった。」

「おい! ほぼって事は 少しの間 息があったって事か?」

「あっ…。」

バイクをみて飛びだす大場。

「止まってくれ! 止まれ…。」

でもバイクにはねられました。

「大丈夫ですか?」

「エーイチ・・」

それをカイトくんに電話。

「エーイチ・・?」

「そう聞こえたらしい。

 最後に家族の名前でも呼んだのかと思ったら

 怖くなったって。」

それはバンガローの番号。

「カイトくん…!」

「B4…。

 B2です!

 B1…。

 A4!

あった! A1」

隼人が中に寝かされていました。

「隼人君!隼人くん!

隼人くん!隼人くん!」

「クソ…。こんな事ってあるのかよ…。」

上着をぬぎすてて
心臓マッサージをする右京さん。

「隼人君!戻ってきなさい!」

「そうだ・・。」

カイトくんは窓ガラスを割って
管理室へはいり
AEDを持ってきました。

「杉下さん!AED!」

「ええ。」


「お父さん お母さん

 今日は僕の誕生日です。

 だから 僕 おめでとう。

 でも 本当におめでとうなのは

 お父さんとお母さんです。

 特にお母さんは 毎日毎日僕のために

 健康にいい食事を作ってくれました。

 手作り野菜ジュースも作ってくれました。

 僕が12歳まで

生きられないかもしれなかったからです。」



「駄目です。」


「僕は知ってるよ」

 僕も お姉ちゃんと同じ病気に

なるかもしれなかった事」


祈る父。

「息子をお守りください…。お願いします。」

「守ってください。」

母も。

「守ってあげて・・・。

 お願い…隼人を守ってあげて。」

「だから お母さんに プレゼントです。

 卓球クラブの臨時コーチの瀬田先生に

 作り方を教えてもらったハチミツ入りの

 手作りクリームです。

 これを塗れば

あかぎれもすぐに治るそうです」


「もう一度。」

「お父さんとお母さんのおかげで

僕は今日も元気です。とても健康です.。

 もう心配はいらないよ。

 今日は 僕の12歳の誕生日。

 お父さん お母さん おめでとう。」



「戻ってきなさい!

 逝ってはいけない!」

「奪わないでください…。私たちから…

 私たちから2人も奪わないでください。」

「守ってあげて…。

 隼人を守ってあげて。」

「 隼人くん!

 戻ってこい… 隼人!」

「杉下さん。」

「隼人くん?」

「あなたの弟を守ってあげて…!」

お母さんがもっている写真にうつっていたのは
最初の女の子・・・!!

「隼人君」

「あっ…。動かないように。

 ろっ骨が折れていると思います。

でも もう大丈夫。」

「鷲尾隼人くんだね?

 隼人くん… 誕生日おめでとう。」

「おめでとう。」

隼人の笑顔。



なんかじわじわ泣けた〜。
そんな事情があるならあの豪華なお祝いも当然。
息子も事情を知っていてひねくれたりやけになる
こともなく両親に感謝してあんな手紙を書くくらい
まっすぐないい子に成長してて。

黒りんだった榊さんがけっこう怖い役で
驚いたけどあの手紙を読んで一度は
解放してあげようとしたり、最後結局
見捨てられず助けてあげたりして
死後の世界でもし裁かれるとしても
最後のあれで帳消しになってないかなと思いました。
(もともとは自分のひきおこしたことだとしても)

右京さんたちに助けを求めたのはまさかの
お姉ちゃんの幽霊。
右京さん、念願の幽霊にあえましたね!








2013.03.14 Thursday 09:33 | comments(2) | trackbacks(2) | 
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ジーク (2013/03/14 3:18 PM)
家出少女が杉下さんを導いたですね(´ω`)
honey (2013/03/14 5:22 PM)
ジークさん、こんにちは。

まさかの展開でしたねえ。









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| 世事熟視〜コソダチP | 2013/03/14 12:02 PM |
相棒“BIRTHDAY”
 榊さん、忙しいな。週に二回も犯人とは。  にしてもホッとした。  隼人が助かったのもそうだが、大場がギリギリのところで悪人ではなかったこと。  だからこそ、あの粗暴な演技が必要だったんだよな。  話が進んで、あとは隼人を見つけ出すだけ、ってことになっ
| blog mr | 2013/03/16 1:18 PM |