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ぴんとこな 第6話

第6話



舞台で号泣するという失態をおかし、姿を消した一弥。
再び歌舞伎に挑ませるため必死に奔走する恭之助だったが、
彼の決意は固く…完二郎の粋な計らいで、最後に
もう一度だけ舞台に上がる決意をするも、梢平の
どす黒い企みに操られた優奈に学校へ呼び出された一弥は、
本番直前、倉庫に閉じ込められる!時間は刻々と迫り、劇
場ではまんまと一弥の代役として梢平が準備を始める…
そして遂に開演の時が!一弥の未来が今、閉ざされるー



「若手選抜の舞台で大きな役に抜てきされ

 自信を取り戻した一弥は

 師匠である澤山咲五郎のもとを離れ

 あやめと生きていく決意を固める。

 ところが…

 澤山家の跡取り娘優奈との関係を暴露され

 あやめを失ってしまう さらに…

 自分に大きな役がついたのは実力が評価されたわけではなく

 一弥を婿養子にするべく咲五郎が手を回したからだと知り

 あやめもプライドもすべてをなくした一弥は

 何と舞台の上で号泣してしまう」

舞台で泣いた後いなくなった一弥。
舞台は中止に・・。

「狂言半ばにはござりまするが

 澤山一弥 体調不良にて

 「加茂堤」 これで幕とさせていただきます

「大変 申し訳ございません」とあやまる咲五郎。

「一弥がいない?」

「逃げたんすよ」

「携帯もつながらなくてあのバカ」

「あいつの居場所が分かったら教えてくれ」

「分かりました」

梢平と優奈。

「まさか 千葉あやめのところに

 行っちゃったなんてことないですよね?」

母からも

「弘樹が何で泣いたか本当に心当たりないの?」

とたずねられました。

「分からない」

「たとえ どんなことがあろうと舞台を放り出すなど

 断じて許されない」

一弥の前途は厳しそう。

学校であやめのところにやってきた優奈。

「先輩。」

「久しぶりだね」

「弘樹はどこにいるの?
 
 知ってんでしょ?」

「えッ?」

「本郷弘樹 芸名は澤山一弥

 私の彼です

 私の名前 言ってませんでしたよね

 澤山家の娘 優奈です

 先輩の大切な人って弘樹のことですよね」

「ごめんね

 私 何にも知らなくて

 でも もうヒロ君…

 彼には会わないから」

「嘘言わないでよ!

 あなたが弘樹と一緒にいるんじゃないの!?」

「どういう意味?

 何で そんなこと聞くの?」

「違うならいいです でも…

 二度と 弘樹には近づかないでください」

恭之助が電話してもでない。

「まったく あのメガネ野郎!」

そこへあやめがやってきました。

「河村くん!」

「よお 元気?」

「ヒロ君って何かあったの?」

「えッ?」

「やっぱり… 何があったの?」

「いや…」

「河村君!」

事情を話した恭之助。

「それで まだ連絡がつかないんだ

 どっかで頭冷やしてんだろ」

「舞台には戻れるの?」

「まあ 何とかなるよ

 一弥を このまま終わらせるようなことは

 この俺様がしねえからさ」

「うん」

父に土下座して頼む恭之助。

「うちの公演に一弥を出してやってくれ! 頼む」

「断る」

「何で?」

「舞台を投げ出しその上 雲隠れするような人間を

 私は認めないからだ」

「クソッ…

 誰かいねえかなあ助けてくれそうな人」

今度は完二郎に頼む恭之助。

「気持ちは分かるけどさ

 肝心の一弥がいまだに雲隠れしてんだろ

 戻る気ないんじゃねえのか?」

「そんなことないっすよ!

 あいつの歌舞伎への思いだけは

 本物だった

 それに…」

《ヒロ君が夢かなえるために選んだ道なら邪魔したくないんだ》
《ヒロ君の夢は私の夢それは今も変わらないからさ》

「とにかく このままやめられたら困るんすよ!

 けど 俺の力じゃどうにもなんなくて…」

「まあ 確かに あの才能を失うのは惜しいけどな

 今度やる 俺主催の自主公演

  「三人吉三」だ

 和尚吉三は 俺

 お坊は お前を考えてたんだけど

 お嬢吉三やらせようと思ってた奴が
 
 たまたま…たまたま

  ホント たまたまケガで入院しちゃってね

 たまたま」

「完二郎兄さん…」

「一弥の野郎 俺の大事な舞台を台無しにしやがったからな

 穴埋めて落とし前つけてもらおうか」

「ありがとうございます

 俺が一弥を必ず 連れ戻しますから!」

完二郎さんも恭之助もいい人・・!

「ヒロくん どこいっちゃったの?」

本郷竹雄と書かれたポストに
弘樹あての封筒を入れるあやめ。

「こんなもんがポストに入ってたぞ 弘樹」

ファイルの中には
一弥の出た舞台のチラシに
あやめのコメントつき。

「あやめちゃん!?」

外へ飛び出す一弥。

「あやめちゃんって…」

バイクとぶつかりそうになり
ころびました。

「おい! 危ねえな おい気をつけろ!」

「僕には追いかける資格なんて…」

そこにあらわれた影・・は
あやめではなく優奈!

「お嬢さん・・」

「み〜つけた」

稽古をしている恭之助。

「ちょっと待ってもらいたい

 なんぞ御用でござりまするか

 …て 用があんだよ あのバカ!

 どこ行ったんだ!

 …て 何で 俺こんな必死になってんだ」

そこへ電話。

「はい」

「梢平です。一弥の居場所 分かりました」

優奈と一弥。

「ベトナムにいるご両親に電話して

 おじいさんの住所 聞いたの

  ねえ 弘樹

 パパに一緒に謝ってあげるから 帰ろ」

「僕には もう

 舞台に上がる資格はありません」

「歌舞伎やめるってこと?

 どうして!? 今まであんなに必死で頑張ってきたのに

 彼女のせい?」

「えッ?」

「彼女と別れたから歌舞伎までやめるっていうの?」

「申し訳ありません

 皆さんに ご迷惑をかけて

 でも…僕の気持ちは変わりません」

「弘樹…弘樹!弘樹!」

恭之助の家。

「どうしても自分が一弥さんを連れて帰るって」

「ちょっと行ってくる」

「無理やり連れ戻しても無駄だぞ

 生半可な覚悟で舞台に上がっても

 皆に迷惑がかかるだけだ」

「分かってるよ」

ファイルを開いてあやめのコメントを読む一弥。

《ヒロ君の出てた舞台はほとんど見に行ってたから》
《ほとんどって台詞もないときから?》
《うん 私 ヒロ君のファン1号だもん》

「あやめちゃん ずっと応援しててくれたみたいだな」

あやめと一弥の小さいころの写真といっしょに
はさまれていた

「ガンバレ!」のメモ。

咲五郎と完二郎。

「完二郎君の気持ちはありがたいが

 一弥のしたことはあまりにも重い」

「咲五郎さんのお気持ちも立場も分かりますが

 私も お嬢吉三役がいなくなって困ってるんです

 前回の失敗は この舞台で埋め合わせていただきたい」

「しかし…」

「もう一度 チャンスを与えてやりたいんです」

一弥のところへきた恭之助。

「弘樹 お客さんだぞ」

「一弥…」

「お前 大丈夫かよ?亡霊みてえだぞ

 今日はな 俺様が

 とっておきのビッグニュースを持ってきてやったぞ

 今度 完二郎兄さんが自主公演で「三人吉三」をやるんだけどさ

 俺は お坊吉三

 お前には お嬢吉三をやらせてもいいって言ってくれてんだよ

 どうだ すげーだろ?」

「弘樹 よかったじゃないか」

「おい また舞台上がれんだぞ

 挽回するチャンスだぞ」

「僕には もう

 舞台に上がる資格はありません」

「はあ?」

「歌舞伎は…やめますので」

「くっだらねえ冗談言ってんじゃねえよ」

「今 冗談を言う必要がありますか?」

「ふざけんなよ!

 俺に 散々 逃げるなとか言っといて

 自分は しっぽ巻いて逃げんのかよッ 大体な…」

《ヒロ君は悪くないんだよ》
《私がそばにいてもヒロ君が望むものは》
《与えてあげることできないから》

あやめを思い出す恭之助。

「とにかく ぐだぐだ言ってねえで東京帰るぞ!

 立て!」

「恭之助さん!」

「力ずくでも連れて帰りますんで」

「最終バスがもう行ってしまったんで」

「へッ? もう?」

どうもびしっときまらない・・。

翌朝。

「東京へ行った?ひとりで?」

「あなたが よく寝てるから起こさないでくれって」

「あの野郎…」

一弥、ひどいw

「弘樹 もう一度 舞台に上がるって言ってました」

「ホントですか?」

「ええ でも…それで 最後にするって」

「えッ?」

師匠にあやまる一弥。

「お前は役者として一番やってはならないことをした」

「はい」

「本来なら 舞台に上がることは許されないが

 完二郎の頼みならば断るわけにもいくまい

  しっかり けじめをつけなさい」

「はい」

「私は お前の才能と誰よりも努力する姿を一番 近くで見てきた

 残念だよ」

「お世話になりました」

あやめと恭之助。

「ヒロ君 舞台に上がれるんだね」

「お前も見に来いよ」

「私はいいよ何か 顔合わせづらいし」

「けど…」

「「三人吉三」は引き寄せられるように出会った

 三人の吉三という泥棒の話

 お侍のお坊吉三は 河村君

 女装の美青年お嬢吉三は ヒロ君?」

「ああ」

「やっぱり

 お坊とお嬢は 運命的な固い絆で結ばれる

 河村君とヒロ君にピッタリだね」

「別に 絆なんてねえよ

 顔見りゃケンカばっかだし」

「私には そうは見えないけどな

 二人のことちょっとうらやましいもん」

「えッ?」

「この先も ずっと

 並んで歩いていけるんだろうなって

 私は もう ヒロ君の横顔じゃなくて

 前行く背中しか見れないから」

「気変わったら いつでも言えよ

 見逃したら絶対 損したって思うから」

「考えとくよ」

完二郎にも謝罪する一弥。

「大変なご迷惑をおかけして…」

「俺 過去は振り返んない主義だから

 それより この舞台成功させることだけを考えろ

 いいな?」

「はい」

そこへ恭之助もやってきました。

「一弥!!てめえ よくも俺を置いていきやがったな」

「一応 声はかけましたがあきれるほど爆睡してたので」

「お前んちが遠すぎて疲れてたんだよ」

「 くだらねえケンカはよそでやれ稽古だ 稽古!」

稽古開始。

「いざいざ い〜ざ」

「一弥は さすがに器用にこなすわ」

「ありがとうございます」

「でも ダメだ

 型をなぞってるだけで 気持ちが入ってるようには思えねえ」

「俺もそう思った全然 迫力ねえし

 やる気あんのかよ?」

「お前も まだまだだ!」

「すいません」

「一弥 お前が何を迷ってんのか知らねえけどさ

 お前 歌舞伎好きなんだよな?

 だったら もう一度はい上がってこい

 以上」

完二郎さんいい人・・(二度目)

「お前 じいちゃんに これが最後の舞台とか言ったらしいな

 ハンパなこと言ってねえでやるなら本気でやれよ!」

「舞台は ちゃんとやりますよ」

「ちょ…」

「澤山の家に戻んのか?」

「いえ マンガ喫茶にでも泊まろうかと」

「ダメだ!お前は また逃亡の可能性がある」

「じゃあ どうしろと?」

恭之助の家にきました。

「ご自分の家だと思ってゆっくりしてくださいな」

「ご面倒かけて すみません」

「よろしくお願いいたします」

「まあ… 礼儀正しいこと」

「シズさんはこいつの本性知らねえだけだ

 ホントは超生意気で超性格悪くて

 しかも ドSだから」

「あら じゃあ お二人はいいコンビですわね」

「エム?」

「違えよ!」

恭之助の父が姿をみせました。

「「三人吉三」をやらしていただくことになりました

 公演までこちらで お世話になります」

「澤山の家を出たのか?」

「はい」

「この期に及んで舞台に上がるからには

 それなりの覚悟があるんだろう

 見させてもらうよ」

同じ部屋で眠るふたり。

「言っとくけど

 俺は お前を絶対にやめさせねえからな」

稽古場

「そんなら これを ここへかけ
 
 虫拳ならぬ命のやりとり

 いざいざ」

「いざいざ い〜ざ」

『とは言ったものの

 何なんだ この熱のなさは

 あのギラギラした一弥はどこ行った?

 一番大事なものを失って

 歌舞伎への思いまでなくしたっつうのか?

 このままホントに終わるつもりかよ?』

恭之助の家。

「あのね 今 おじいさまから荷物が届いて

 その中に 一弥さんに渡してくださいってメモが」

「はい」

渡されたのはあやめのファイル。

また稽古。

「光り物が通りましたわいな

 そりゃ おおかた人魂ででもござりましょう

 その人魂より…」

「一弥 相変わらず

 女から男への変わり目がはっきりしねえな」

「おら 盗っ人だよ

 あ〜れ〜」

「あの程度なら 俺だってできる」という梢平。

「大きく出たな」

「お嬢吉三は 憧れの役だからさ

 前から ずっと勉強してたんだよ

 台詞も全部入ってる」

「月も朧に白魚の

 かがりもかすむ春の空」

「ありがとうございました」

「はい お疲れ」

「おい 明日 本番なんだぞ いいかげん気合い入れろよッ」

「もういい

 一弥 悔いのない舞台にしろよ」

「ありがとうございました」

一弥はかえっていきました。

「信じて任せんのはいいけど

  さすがに胃が痛え」と完二郎。

「何考えてんだ あの野郎!明日は勝負の舞台なのに」

と怒る恭之助。

帰宅して縁側にすわっている一弥を
みかける恭之助。

「こんなとこでのんきに何やってんだよッ

 何だ? それ」

あやめのファイルをわたされました。
中をみて「ガンバレ!」のメモもみつけました。

「あやめ?」

「じいちゃんの家まで届けに来てくれたらしいんです

もう僕には必要ありませんが」

「何だと?

 あやめが どんな思いでこのファイル届けたと思ってんだよ

 お前と別れたのだってホントはな…」

「分かってます」

「えッ?」

「僕に歌舞伎を続けさせるためでしょ

 分かってた

 彼女は わざとあんなこと言ったんだって」

《そもそも 10年前の約束守るとか》
《無理があったんだよね》
《二度と会いに来ないで》

「それでも 彼女を追いかけなかったのは

 無意識のうちに僕が あやめちゃんではなく

 歌舞伎を選んだからです

 歌舞伎の頂点を目指す

 その野心のためなら大好きな人が傷ついてもいい

 僕は そんな結論を出してしまった
 
 最低な人間です」

「だから 歌舞伎をやめんのか?」

「もう こんな自分が嫌になったんです」

「待てよ!ホントに最後にする気なら

 何で最後ぐらい本気出さねえんだ!」

「怖いんですよ」

「怖い?」

「のめり込んでしまったら

 決心がにぶるから

 歌舞伎から離れられなくなる」

「一弥…」

「そして また大事な何かを失って

 一生 こんな自分とつきあわなきゃいけなくなる」

「それでも お前は舞台に立ちてえんだろ?

 だから 最後とか何とかへ理屈つけて

 戻ってきたんだよな?

 お前に歌舞伎は捨てられねえよ

  お前は俺と歌舞伎をやるんだ」


恭之助がものすごく一弥のことをみこんでる。

梢平と優奈。

「弘樹 舞台に上がれるんだ よかった」

「けど この家に戻る気はないんじゃないすか?」

「まさか 私達の関係を!?」

「言いませんよ

 ただし 俺の頼みを聞いてくれたらね」

あやめのバイト先にきた恭之助。

「おつかれさまでした。

 河村君?どうしたの?」

「明日 やっぱり見に来いよ

 一弥の…

 最後の舞台になるかもしれない」

「えッ?ヒロ君は…

 歌舞伎やめたりなんかしないよ」

咲五郎と世左衛門は二人で飲みに。

「うちは となる息子がおりません

 一弥なら 十分名跡を継がせられる

 そう信じて育ててきたんですが…

 こんなことになって」

「明日の舞台が一弥君にとっては最後

 ということですか?」

「やむをえません」

「私も 舞台を投げ出すような役者を

 許す気にはなれません

 ただ…彼が 歌舞伎にどれほどの情熱を

 注いでいたのかも知っています

 もしも 彼に まだ歌舞伎と本気で向き合う気持ちがあるなら

  どうでしょう 咲五郎さん

 結論を出すのは

 明日の舞台を見てからにするというのは?

 本物の役者なら

 舞台の上で自分に嘘はつけない

 彼の思いを確かめてみてはいかがですか?」

あやめを装ったメールをみる一弥。
話したいことがあるからと
翌日学校の裏の倉庫に呼び出されました。

翌日そこへやってきた一弥。

「あやめちゃん?あやめちゃん?」

そこをつきとばされ
倉庫に閉じ込められた一弥。

「おい!誰だ!?開けろ!
 
 開けてくれ!

 おい 誰か!

 開けてくれ! おい 誰か!」

閉じ込めたのは優奈。
携帯電話はドアの外。

一弥に連絡がつかない。

「あいつ突然突然いなくなって

 何度電話かけても出ないんすよ」

「申し訳ありません」

「頼むぜ 一弥」


「開けてくれ!

 こっから出してくれ! 誰か!」


「恭之助 そろそろ準備始めろ」

「まだ連絡つきません」

「何かあったんじゃ…」

「最悪のケースも考えとかねえとな

 梢平 お嬢吉三はできるって言ってたな?」

「はい」

「念のため準備だけはしておいてくれ」

「分かりました」



「これで よかったんだ

 望んでたことじゃないか」


「一弥は?」

「チッ」


「本当に…終わりなんだな」

《僕 一番の歌舞伎役者になる》
《いつの日か 必ず 僕は立ってみせる 夢の舞台の真ん中に》
《一番の歌舞伎役者になるためなら僕はどんなことだってしますよ》
《逃げるんですか? 僕は この役に命がけで臨んでるんです》
《偉そうなこと言ってんじゃねえよ》
《お前に負けるわけにはいかねえんだよ》
《待ちくたびれましたよ恭之助さん》
《ふざけんなよ! 俺に散々逃げるなとか言っといて》
《自分は しっぽ巻いて逃げんのかよッ》
《お前に歌舞伎は捨てられねえよ》
《お前は俺と歌舞伎をやるんだ》

「イヤだ

 このまま終わりたくなんかない

 もう一度… 舞台に立ちたい

 頼む! 誰か出してくれ! 誰か!

 誰か! おい!」



「そろそろ時間切れだ」


「出してくれ

 僕には…

 僕には やっぱり…

 歌舞伎しかないんだ」



完二郎に土下座して頼む恭之助。

「お願いします!
 
 ギリギリまで待ってやってください

 俺は あいつと舞台に立ちたいんです

 一弥と一緒に歌舞伎をやりたいんです!

 お願いします!

 一弥を 信じてやってください

 一弥には 歌舞伎しかねえから

 一弥は来る

 必ず 来ますから!」



「 頼む…

 開けてくれ…」

そのときドアが開きました。
携帯をさしだしてくれたのはあやめ。
でも帽子をかぶってタオルで
顔をかくしているので一弥は気付かず。
指差した先にはタクシーが。

「ありがとうございます。」

タクシーに乗り込む一弥。

「すいません!」

「一ツ橋会館まで 大急ぎね」

「えッ 何で行き先…」

「あの作業着の女の子が」

あやめが見送っていました。

「あやめちゃん!?

 運転手さん 止めて」

「えッ?」

「いえ… いいです

 行ってください

 あやめちゃん…

 さよなら」


タクシーにむかって声援をおくるあやめ。

「頑張れ! 頑張れ ヒロ君!

 頑張れ!頑張れ!頑張れ! 頑張れ! 頑張れ!

 頑張れ…

 バイバイ」

舞台がはじまりました。

心配そうに待つ恭之助。
一弥が舞台に。

「一弥・・ 遅ぇよ あのバカ」

師匠も満足そう。
世左衛門もうなづきました。

「歌舞伎 続けるってことでいいんだな?」

「これからは 実力も立場も

 あなたに並んでみせる」


「雲が晴れたみたいな顔しやがって」

「ありがとうございました」

「次は 俺だ」

あやめのファイルといっしょに
写真とお守りをゴミ箱に捨てる一弥。
廊下にでると師匠が。

「もう迷いはないな?」

「はい」

「お先に失礼します」

「お疲れさま」

あやめを待っていた恭之助。

「河村くん」

「よっ。」

「お前に言っておきたいことがあってさ」

「えッ?」

「俺…

 お前が…」






え〜と・・なんかもうヒロインいらなくない?というか
むしろ一弥がヒロインというか。
あやめより歌舞伎を選んだ一弥が
今度こそ本当に決別。
もともとあやめのために目指した夢だったのに
いまはあやめより恭之助のほうが好きなんでは。
恭之助も一弥のためにあそこまで言ってあげて
一弥をひきもどす・・!

最後のほうでまたラブコメ路線に戻って
恭之助が告白しようとしてたけど
今のあやめに恭之助への恋心はまったくみえません・・。





河村恭之助…玉森裕太(Kis-My-Ft2)
澤山一弥…中山優馬
千葉あやめ…川島海荷(9nine)
澤山梢平…松村北斗(ジャニーズJr.)
坂本春彦…ジェシー(ジャニーズJr.)
澤山優奈…吉倉あおい
三島千晶…草刈麻有
ヤス…清水優  
佐賀田完二郎…山本耕史
大岩松吉…高嶋政宏(特別出演)  
澤山多佳子…前田典子
澤山咲五郎…榎木孝明
三田シズ…江波杏子
河村世左衛門…岸谷五朗 ほか





2013.08.23 Friday 08:35 | comments(0) | trackbacks(1) | 
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Woman八話&ぴんとこな六話&リミット七話感想
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| NelsonTouchBlog | 2013/08/24 11:21 AM |