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リーガルハイ 第2話

第2話



マンガを読んでる黛。
そこに半沢がおきてきました。

「君が持ち込んだ底無し沼のような案件のせいで

 敗北ともいえる判決を受け 

 しかもその復帰戦の めども立たない危機的状況において

 必死に読んでる その書物はまさか 漫画じゃないだろうね。」

「はい。」

「昼すぎまで寝てる人に言われたくありませんし

 漫画を読むくらいの息抜きは認められてしかるべきです。」

「労働の評価は時間ではなく成果であり成果を挙げていない

 でくのぼうには息抜きなど認められない。服部さん 寝覚めに

 バカと 不愉快な会話をしてしまったのでシャワーで洗い流してきます。」

「ごゆっくり。」

「あの人はなぜ 私に対する罵詈雑言のバリエーションが

 尽きないんでしょう。」

「なぜでしょう。 ハハ。おお 少女漫画を愛読されるとは

 黛先生もやはり乙女ですな。」

「フフフ。 ちょっと はまってるのがあるんです。」

「ほう。」

「若くして成功した実業家が 金に溺れて身を滅ぼしていく話で。」

「少女漫画でしょ。思いの外 硬派な作品なんですな。

「主人公が 金もうけばっかりの最悪なやつで

 そいつが落ちぶれていくさまが も〜 痛快なんですよ。」

「ハハ。」

「フフ。わ〜! 嘘!」

「どうしました?」

「最終回だ。打ち切りになった。 何で?」

「玉川先生の次回作にご期待ください。」
とかいてありました。

貴和にあいにいった半沢と黛。

「あなたたちは首」と言ったはずよ。

 私は 判決を受け入れたの。」

「あなたの意思じゃないでしょ。

 吉永 慶子と 名乗る人物に何か 言われたんじゃないですか?」

「全部 私の意思よ。」

「死刑が確定しちゃうんですよ!

 仮に あなたが犯人だとしても極刑は おかしいです。

 世論に あおられて必要以上に重い刑が…。

 貴和さん!」

「いいトリートメント差し入れてくんない?

 ここの駄目。

 あと 化粧水とフレグランスも。」

「安藤 貴和 裁判は やる。

 死にたいなら 終わってから個人的に死んでくれ。」

「やったってどうせ 同じ判決よ。」

「最後に勝つのは 私だ。」

「女を満足させたこともないくせに。」

「さっ… させてるさ。

 させ過ぎちゃって困ってるぐらいさ。

 すごいんだから 私は。」

「顔を見れば分かるわ。

 最初だけ威勢がよくて相手に 注文 付けるわりには

 勝手に さっさと終わっちゃうタイプ じゃない?」

「ちっ… 違うし! 全然 違うし!」

「昼ドラ 始まる時間だわ。」

「貴和さん!」

「全然 違うし。全然 終わんないタイプだし。」

www

事務所に帰りました。

「ただ今 戻りました。」

「おかえりなさい。どうしました?

黛先生 ご覧になりましたか?

「はっ?」

服部さんがPCで動画をみせてくれました。

「小学2年生全日本そろばん大会 優勝」

「中学1年 全国数学大会 優勝」

「あの漫画のモデルって 鮎川 光だったんだ。」

「まさか 気付いていらっしゃらなかったんですか?」

「31歳 インサイダー取引 および25億円の所得隠しの容疑で逮捕。

 2年5カ月 実刑判決を受ける。ということでもう 皆さん お分かりですね。

 今日のゲスト 時代が生んだ天才鮎川 光さんで〜す!」

「おつとめ ご苦労さまでした。」

「ああ どうも。」

「あれ ちょっと痩せられました?」

「ああ 皆さんにもお勧めですよ。

 刑務所ダイエット。」

「さて 鮎川さん今後のご予定は?」

「新しいことをねゼロから始めます」

「どのような事業を?」

「いや 事業ではありません。取りあえずね 裁判」

「裁判?」

「訴訟を起こすんですよ」

 東都新聞 太陽新聞週刊現実…今のところ 35件。

 まだまだ増えると思う。

 全部 僕に対する名誉毀損です」

それをみていた古美門。

「面白い。 時代の寵児ともてはやされたにもかかわらず

 逮捕された瞬間ひどいバッシングに遭ったからな。」

「すでにあちらこちらの法律事務所に依頼が 飛び交っておりまして。」

「天才が逆ギレすると怖いですね。」

「怖いどころか ありがたい。さあ 出掛けるぞ。」

「どこに?」

「鮎川 光に 会いにだよ。

 やつの代理人になれば1本の さおでタイや ヒラメや

 エビや 鯨がわんさか釣れる。 大もうけだ。」

鮎川にあいにいく古美門。

「僕の代理人に?」

「ええ。普段は このような売り込みはしないのですが

 かねがね 鮎川さんには共感しておりまして

 お力になって差し上げても構わないと思いました。」

「僕も 普段は無視するんだけど古美門先生には興味があったんで。」

「確かに お二人は気が合いそうですよ。」

「でも 先生は すごい高いって聞いたけど。

  今の僕は すっからかんだよ。」

「は〜 すっからかんねえ。」

広い部屋・・。

「成功報酬で構いません。

 それに 鮎川さん私は あなたを応援したいんです。

 この国の報道の在り方は問題です。

 表現の自由などというたわ言を 盾に言いっ放しで

  責任を取らずいいときは持ち上げ落ちると 一斉に たたく。

 有名人をたたけば 庶民が喜ぶと思ってるんです。

 有名人も また一人の庶民であるはずなのに。」

「そのとおり。」

「マスコミだけではありません。

  今や 誰も彼もが批評家気取り。

 一般人だから 何を言っても許されると思っている。

 35件なんて甘いですよ。

 この際 ネットに勝手なことを書き込んでる一般人も

 つるし上げるべきです。」

「確かに。」

「まだ あります。フィクションの名の下に明らかに

 あなたをモデルにした人物を 登場させ笑いものにしているくそドラマや

  へぼ小説が山ほどある。どいつもこいつも 根こそ

 ぎ訴えようじゃありませんか!」

「いいねえ!」

「私とあなたが組めば最強だ!共に金を稼ぎましょう!」

「お断りだ!」

「え〜!」

顔からつっこんでずっこけたw

「弁護士は雇わないんだ。」

「雇わないというと?」

「全部 自分でやることにしたの。」

憲法や法律に関する本がどっさり!

「本人訴訟ということですか?」

「それは どうでしょう。

 付け焼き刃の知識ではプロには太刀打ちできません。

 弁護士を雇うべきです。」

「これまでいろんな弁護士に会ってきて分かっちゃったんだよね。

 この人たちは僕よりもバカだって。

 何で 僕より頭が悪い人に金 払って 頼まなきゃなんないの?

 あなただって 無敗記録とか言ってたわりに最近 負けたそうじゃない。」

「鮎川さん。」

「それに 古美門先生あなたと一緒にされるのも心外だ。

 僕は 金もうけをしたいと思ったことなど 一度もないよ。

 あなたとは違うんだ!」

「ならばなぜ われわれと会うことにした?」

「敵情視察。

 先生とは 敵として法廷で戦いたいんで。

 では 次の予定があるからこの辺で。

 あっ「一般人やフィクションも訴える」

 それ 頂き。」

マンガ家のたま先生。
原稿をほうり投げました。
そこに電話。

「はい。あ〜すいません。新作のアイデアが まだ全然。

 はっ? 訴えられた?誰がですか? 私?」

羽生の事務所。
本田と磯貝と羽生。

「初仕事としては なかなか面白いよね。鮎川裁判。」

「フフ。ワイドショーのコメンテーターが行き過ぎた発言をしたくらいで

 賠償金 払ってたらテレビ局は破産だ。では トップバッター行ってくるよ!」

「よろしくお願いします磯貝先生。」

「何事も最初が肝心。ガツンと たたいてくるさ。」

「相手は素人なんだからお手柔らかに。」

「やれやれ。 裁判というものを教えてやりながら

 進めることになるかもな。 ハハ。」

「 I got it! Thank you. Bye.」

張り切って出て行った磯貝が
意気消沈して帰ってきました。

「おかえりなさい。 どうでした?」

「ちゃんと裁判になりました?」

「謝罪することにした。」

「What’s?」

「あいつ めちゃくちゃ強えぞ!

 君らも気を付けろよ!あ痛っ! あっ!」

そこへお客さん。

「ガーデン出版の青木と 漫画家の玉川たまです。」

「玉川です。」

「お待ちしてました。」

黛たちも依頼人にあいました。
「イノセントボーイの漢(おとこ)の一喝」というブログを
かいている猪野。

「 コイツ まじ キモイ」

「何も生みださず金を右から左へ動かして

 儲けているような奴は死刑でいいだろ」

「鮎川みたいなタイプは大体 変態」

「放っておけば性犯罪に走るのは間違いない」

猪野のTシャツは「常識人」

「俺みたいなブロガーを訴えるなんかどうかしてんだよ。」

「イノセントボーイさん ご職業は?」

「だから ブロガー!」

「そのブログで収入を得てるわけですか?」

「まあ ゆくゆくは そうしたいけど今は 両親の年金でね。」

「ブログに謝罪文の掲載。該当箇所の削除。

 それに 損害賠償1,000万円。」

「俺は このモラルが低下した現代社会に 

 ブログで問題提起してるだけだ!

 裁判で徹底的に戦うぞ!

 ほら! やるぞ!できてんだ 用意は。」

「ちょ…。」

「君に一任するよ。」

「先生が 鮎川を変に たきつけたからこんなことになってるんですよ。」

そこへ羽生があいにきました。

「どうにか事務所をたちあげたので

 ご挨拶がてら。」

「フン。」

「あの もしかして本田検事ですか?」

「醍醐の所にいた 眼鏡検事か!」

「ずいぶん 雰囲気 変わりましたね。」

「私 鳥取の山奥のヒッピー村で生まれたんだよね。

  晴樹のおかげで本当の自分 取り戻せたわ。

 ラブ&ピース!」

「予想外の きついキャラだ。

 で もう1人が三木の所にいた がらくたか。

 前途多難だね 君の事務所は。」

「鮎川裁判で 僕たちが担当している案件の1つです。

自分を やゆしている 作品だと。」

玉川先生の作品。

「おお 『破壊の天才』」と服部さん。

「羽生君と本田さんが代理人だったんですか?」

「何だ こりゃ。」

「少年時代から天才といわれた主人公が成功を収めて 金に溺れ

 やがて挫折していくさまが実に痛快に描かれた 傑作ですよ。」

「君はチェリーボーイの相手をしていろ。」

「イノセントボーイです。」

「鮎川 光はうちの磯貝先生はじめ名だたる弁護士を

 ばったばったと倒しています。

 中途半端な和解に応じる気配もない。」

「で?」

「古美門先生 共同弁護しませんか?」

「空耳だと思うのでもう一度 言ってくれないか?」

「共同弁護です。」

「はい! はいはい!やります! やりま〜す!」

「ハウス!」

「先生が 一撃かましてくれたら鮎川も和解を考えると思うんです。

 手に 手を 取り合いましょう。」

「こっちを手伝ってくれたらうちは

そちらのイノセントジジイを手伝いますよ。」

「イノセントボーイです。」

「先生 いい話じゃないですか。」

「断る!私は 共同と名の付くものが全て嫌いだし

 手に手を取ってパワーアップするのは

 パ ーマンが空を飛ぶときだけだ!」

と手をあげる古美門と本田と羽生w

「先生 こういうことは言いたくありませんがこの間の敗戦で

 事務所経営的にもピンチなんじゃ…。」

「愚かなことを言うな。あれは事故みたいなもんだ。

 わが事務所の実績は決して 揺るぎはしない。」

「ですよね? 服部さん。」

「はい。あっ いや それがクライアントが クモの子を散らすように

  さささささっ…。」

「えっ?」

「無理もありませんね。

 負けないのが唯一の売りだったわけですから。

 負けちゃったらただの性格の悪い

 ぼったくり野郎でしかありませ〜ん。」

「率直に申し上げますと どんな仕事でも

 引き受けていただければありがたいんです。」

「先生 今こそ こういう案件をやった方が いいですよ。

 今までは絶対 勝利にこだわるあまり勝ち目の薄い

 訴訟は敬遠しがちでした。

 でも 今はこだわる必要ありません。

 だってもう負けちゃったんですから。

 さらなる飛躍のチャンスと捉えて…。」

「羽生君 君は 無自覚に人の神経を逆なでする傾向があるようだ。」

「So sorry.私は まだ負けてないし 負けそうな訴訟を敬遠したこともない。

 どんな訴訟も必ず勝ってきたんだ!」

「そうですよね。鮎川なんて目じゃないですよね。」

「鮎川なんて でこぴん1発でキャインキャインだ。」

「でこぴん1発で?」

「キャインキャインだ。」

「すっご〜い!」

「目に浮かぶようだ。」

「キャインキャイン言わせてやろう!」

「カモ〜ン!イェ〜イ!」

羽生と本田で古美門をその気にさせる!!
でも正気にもどった。

「We can…危な〜!

 危うく 羽生マジックにたらし込まれるところであった!

 さあ さっさと帰りたまえ。」

「仕方ない。 では 私が!」

「ゴー バック トゥチェリージジイ!」

「お代わり いいですか?」

まだイノセントボーイもいたw

裁判。

「閉廷します。」

「さてと 次は・・」と資料をめくる鮎川。

そこへ黛とイノセントボーイ。

「ああ 君か」

黛をおぼえている鮎川。

「何してるんですか?」

猪野はここでもつぶやいてました。

「 法廷で つぶやかないでください。」

「起立。」

ブログ裁判開廷

「イノセントボーイさんのブログはあくまでも 個人的見解を

 書いているにすぎません し 閲覧者も 内容に

  信ぴょう性を感じていないでしょう。

 なぜなら ネットの情報は玉石混交であるということを

 理解しているからです。

  報道機関…。」

アフロのかつらww

「報道機関などによる名誉毀損とは性質が異なります。

 また 本ブログは非常に閲覧者が少なく 

 社会的影響があるとは思えません。」

「黛先生は 法に関して勉強不足のようですね。

 ネット上の個人表現について

 平成22年の最高裁の決定を見ても分かるとおり

 ネットだから何を書いてもいいという時代はとっくに終わったんです!

 また 先ほど「閲覧者が非常に少ない」とおっしゃっていましたが

 毎日 25人前後の閲覧者がいます。

 毎日 25人を集めて私の悪口を言っている。

 今日は 直接どうぞ。これが名誉毀損じゃなくて何なんでしょうか。

  今や 誰も彼もが批評家気取り。

 一般人だから 何を言っても許されると思っている。
 
 そのような風潮に歯止めをかける時期です。」

反論もせずにPCにむかって
「ウチの弁護士使えん」とつぶやく猪野。
それをみた黛はカリカリ。

「では 閉廷します。」

猪野、逃げるようにでていってしまいました。
古美門にもバカにされた。

「起立。」

漫画裁判開廷

羽生がさっそく弁護。

「僕は 父の仕事の関係でサウジアラビアに住んでいたんですが

 サウジアラビアの ことわざにこういうのがあります。

  「暑いときは 日陰を見つけろ」」

「どういう意味ですか?」

「僕にも分かりません。

 ただ 鮎川さんの怒りは見当違いじゃないかと思うんです。

 これは漫画です。 創作物なんです。

 ノンフィクションだともうたっていません。

 読者もそれを承知で読んでいます。

 ここに描かれていることがあなたの実話だとは誰も思っていません。

 争いからは何も生まれませんよ。

 歩み寄ろうじゃありませんか。」

「これは 某サイトにある『破壊の天才』のレビューです。

 一部 ご紹介します。「鮎川 光の本性を知ることができる 一冊」

 「鮎川が ここまで ひどいことをしていたとはよくリサーチしている」」

「一部の例外的な意見でしょう。」

「小学校の恩師が この漫画を私の元に送ってきました。

 同封の手紙には「自分が どこで道を誤ったか振り返れ」と ありましたよ。」

古美門のほうをみると
かつらをはずして鮎川をにらむ古美門。

たま先生のところにいる羽生。

「謝罪するんですか?」

「はい。作品も自主回収します。それで 賠償金の方は

 できるだけ少なくということにできないかと。」

「玉川さんはそれで いいんですか?」

「もう どうでもいいっす。

 どうせ 打ち切られた作品だし

 これで私の漫画家生命 終わったしヒットも出なかったし 潮時です。」

「玉川さん あなただけがルーザーになっちゃ 駄目だ。

 お互いが譲り合って みんなでハッピーになれる 落としどころを…。」

古美門と黛もやってきました。

「ぬるい!そんな生ぬるいことを言っているからいいように やられるんだ。」

「先生。」

「本田さんにここだと聞いたもので。

 玉川たま先生 『破壊の天才』は素晴らしい作品です。

 自主回収なんて 絶対 駄目です。

 一ファンとして 私が許しません。」

「私だって回収なんてされたくない。

 だって あれは私の勝負作だったんだもん。

 お金のためなら 何やってもいいと思ってる 最低のやつが

 たたきのめされる話を描きたかったんです。」

「そのテーマには共感しませんが天才気取りが

 本物の天才にたたきのめされる物語ならご覧にいれましょう。

 賠償金として用意された額を私に払うなら。」

「ていうか 誰?」

「本物の天才です。」

「先生!」

「この裁判私たちに任せてください。」

「君は ブログバカ担当だがね。」

ふくれる黛。

猪野のところにいる黛と本田。
Tシャツは「劇場版では良い奴」

「なぜ こっちなんだ。」

「で 話って?」

「あなたのケースを精査したけどこのまま裁判で戦っても勝ち目はないわ。

 あなたのブログは ひど過ぎる。」
 
「負けを小さくする方向で進めましょう。」

「はっ? あり得ないっしょ!

 俺はね 世の中を少しでも良くしようと思って

 ブログで問題提起してんだよ!断固 戦う!」

「戦ったら 木っ端みじんに負けるって 言ってるの!

裁判にやってきた古美門を歓迎する鮎川。

「お〜 待ってたよ!やっと出てきたね。」

「連日 裁判を掛け持ってお疲れではありませんか?」

「いやあ 楽しくて仕方ありません。特に今日は。」

「それは よかった。 弱ってる相手をたたきのめしても

 達成感がありませんので。」

原告本人尋問

「少年時代から神童と呼ばれた主人公はその才能を金もうけに使い

 巨万の富を得るが人間的な心を失い 仲間を裏切り悪行の限りを尽くし

 そして とうとう逮捕され身を滅ぼす。

 この物語の いったい 何が問題なんでしょうか?」

「だから それは私が モデルだと…。」

「そのとおりモデルは あなたです。」

「古美門先生?」

「誰が見たって あなたですよ。みんな そう思って読んでいる。

 事実 どのエピソードもあなたの実話と ほぼ一致する。

 ノンフィクションと言ってもいいぐらいだ。」

「だから 名誉毀損だと。」

「名誉毀損?まさか自分は こんな人間ではないと

 おっしゃりたいんじゃないでしょうね?

 あなたは こんな人間ですよ。

 この 気持ち悪い表情もこの 冷たい目つきも

 この いやらしい笑い方だってあなたそのものじゃありませんか。」

「それこそが名誉毀損だろ!」

「幼少期より ちやほやされ周りを見下し才能を自慢したくてしかたがない。

 貧乏育ち故に金に溺れ 女に溺れ調子こいて 下手を打って

 ろう屋にぶち込まれた まぬけ。

 紛れもなくあなた自身じゃないか。

 この作品が あなたの社会的評価をおとしめたと言いますが

 完全に間違いです。

 この作品が連載開始されたのは今から1年半前。

 あなたはどうしていましたか?」

「服役していました。」

「そのとおり。あなたの社会的評価はもう とっくに地の底に落ちていたんです。

 この漫画を読むまでもなく誰もが知っていました。

 あなたが ろくでなしだと。

 この作品は 当たり前の事実を当たり前に描いているだけです。

 だから ヒットしなかったのかもしれませんね。」

「フィクションは 一つもないと?」

「ありません。 鮎川さんあなたの名誉を毀損したのはこの作品ではない。

 あなた自身だ。

 そもそも IT業界を席巻し様々な規制を取り払い

 表現と創作の自由を愛していたのはあなた自身のはずだ。

 自分が批判された途端 規制主義者になりましたか?
 そのような行為こそあなたの評価を低下させていることに

 なぜ 気付かないんでしょう。

 表現の自由は民主主義の根幹を成すものです。

 不満があるなら 言論統制され自由に物も言えない独裁国家へ

  亡命したまえ。さぞ住み心地がいいことでしょう。

 以上です。」

事務所にもどってきました。

「さすがです。 ホントにでこぴん1発で キャインキャインだ!」

手をあわせる羽生と古美門。

「当然の結果過ぎて何の感慨もないけどね。」

「そっちは白熱してて楽しそうですね。」

「ニートのヘイトスピーカーはうまく片付けたのか?」

「首になりました。」

「えっ?」

「ねーちゃん弁護士2人が裁判を辞めろと言ってきたので即刻 クビにした」

 「日本の法曹界は腐ってる」

 「俺は 全国のブロガーを代表して鮎川と最後まで戦う」

「裁判は 自分でやるそうです。

 鮎川にできて俺にできないわけがないって。」

「素人 対 素人か。裁判官が気の毒だ。」

「ねえ 晴樹まずいんじゃない?」

「んっ?」

「主人公は鮎川だって認めちゃったんでしょ。全部 事実だって。

 第27話との整合性は どうするの?」

「Oops… そうだった。」

「27話って 確か…。」

「主人公 鮒沢が企業買収に躍起になって株の取りまとめに走る。

 孫請けの小さな町工場に 目を付け社長と懇意になる。」

「『僕たちが経営者になったら末端の町工場を優遇します!』

 って約束して まんまと株を手に入れるんですよ。」

「ところが 買収に成功すると…。」

「『そんな約束しましたっけ?』って真っ先に切り捨てる。

 工場は あっけなく倒産。

 社長は失意のあまり 自殺してしまう。

 ホントに ひどいやつだわ!」

「主人公の非情さを表す印象的なエピソードですが

 そのような事実は見つかりません。

 新聞 雑誌 ネットどこにも報じられてないんです。」

「玉川先生ご本人は 何と?」

「口を濁してました。」

「完全に創作した話ね。

次は 玉川さんの本人尋問でしょ。

 鮎川は 間違いなくここを突いてくるわ。」

「まずいんじゃないですか? 先生。」

「バカどもと共に仕事をするのは本当に骨が折れるねえ。」

「それくらいのこと 古美門先生が予見されないわけがありません。」

「あれだけ綿密なリサーチをして描いている作品で

 1話だけ作り話なんてことがあるわけなかろう。」

「実話だというんですか?」

「そのとおり。 すでに調査済みだ。

 君たちのサークル活動と違って

 うちには優秀なる調査員がいるのでね。」

「噂の忍びの者ですね。会ってみたいな。」

「忍びは決して 姿を見せないものだ。」

でもそこに蘭丸でてきたw

「うい〜っす。腹 減った。 先生 何か食わして。」

「バカ。どっ… どなたですか?

水道管工事の人かな?」

「羽生です。」

「うい。」

「本田です。 よろしく。」

「ちっす。 加賀 蘭丸っす。」

「もっと忍べ!」

食べまくる蘭丸。

「う〜ん! 生ハムメロン おっ お〜 う〜ん。」

「玉川たま自身の話?」

「そう。 彼女は隠してるけど実家は もともと平山部品加工っていう

 小さな町工場でさ 豊和エレクトロンの孫請けで8年前に倒産してる。」

「鮎川氏が 豊和エレクトロンを買収したころですな。」

「うん。まんま 実家の話ってわけ。」

「創作どころかホントのノンフィクションじゃん。」

「だからこそ真に迫ってるんですね。」

「お父さんが自殺されたのも事実ですか?」

「ううん。実際は死んでない。」

「えっ?」

「ああ 借金しまくって首が回らなくなった揚げ句

 詐欺まがいのことやって捕まって実刑は免れたけど 自己破産。

 今は 田舎でひっそりと暮らしてるよ。」

「まずくない?」

「まずくない。

 その程度の脚色は許容範囲だと主張する。

 もちろん こちらも多少の痛手は負うだろうが鮎川にとっては致命傷だ。

 これは鮎川の息の根を止める爆弾だよ。

 何も知らずに食い付いてくれば逆に やつを木っ端みじんに吹っ飛ばす。

 羽生君 戦術とはこういうものをいうんだ。」

羽生にたべさせる古美門。

「デリシャス。」

たま先生のところへ。
たま先生の父と鮎川の過去。

「社長のような人こそこの国の産業を支えてるんです。

 日本の町工場は世界一ですから」

「分かってるなあ若いのに」

「社長には 今の3倍の仕事を頼みたいと思ってます。
 
 ぜび 僕に 株をお譲りください。お願いします!」


「株を譲渡した途端うちは 真っ先に切り捨てられてあっけなく倒産ですよ。

 父は 自暴自棄になって破産しました。

 なのに あいつは覚えてもいない!」

「つまり 君は 個人的な恨みでこの漫画を描いたわけだ。

 はっきり言って そうです。鮎川への復讐です。」

「あいつが どんなやつか 世の中に知らしめるために 描いたんです。

 何が悪いんですか?」

「何も悪くない。

 鮎川は作り話だと思って 攻めてくる。

 君は 今 言ったことを そのままガツンと ぶつけてやれ!

 ノックダウンだ。」

「証言するんですか?」

「もちろんだ。

気が進みませんか?」

「父は 田舎で 静かに人生をやり直そうとしてます。

 過去をほじくるのは ちょっと…。」

「父親が 自己破産したことや詐欺で捕まったことは

 世間に知られたくないと?

 相手は傷つけたいが自分は傷つきたくない。

 そういうことですか?

 鮎川のことをたたきのめしたいなら自分のことも全部 さらしなさい!

 鮎川と刺し違える覚悟で 描け。

 それが表現者というもんでしょ!

 証言は してもらいます!」

自転車で帰る古美門と走っている羽生。

「誰が得するんでしょう。」

「えっ?」

「この爆弾が爆発したらプライバシーの暴露合戦になる。

 玉川さんも お父さんも 鮎川もみんなが傷つく。」

「裁判とは そういうものじゃ!」

「僕は そう思いません。

  双方がウィンウィンになる道を見つけるために

 裁判は あるはずです!」

「ウィンウィン?

 羽生君 敗者がいるから勝者がいるんだ!

 訴訟は勝つか負けるかのギャンブルだ!

 カンカンカン…!」

裁判

イノセントボーイはPCに向かい中。

「被告。 被告。猪野さん!」

「はい。」

「尋問を開始してください。」

「あっ… ああ…。え〜っと… そうですね…。

 異議あり!」

Tシャツは「本気で来い」

「今は あなたが質問する時間です。」

「ああ そう…。そうっすね…。」

また黛のところにやってきました。

「何なんですか? あなたは。」

「裁判は終わりにしますよ。」

「ちょちょっ…ちょちょちょっ…。もうちょっとだけ続けてみようよ。ねえねえ。

「もう 猪野さん!」

「ねえ。」

「このところ カウンターが伸び悩んでおりますからな。」

「そんなことで。」

「君たちが 法廷で1〜2回 やってもらえれば

 持ち直すと思うんだよ!ねえねえ。」

「慰謝料を払うのは あなたのご両親なんじゃないの?

 裁判は終わり。

 謝罪の掲載と該当箇所の削除。

 いいわね!」

「あ〜! くっ!」

キーボード壊れたww

羽生にあいにいく黛。

「うまい。」

「フフ  気分転換には いいね。」

「うちに来てください。」

「その話は断ったでしょ。」

「古美門先生のやり方に賛同してるんですか?

大事なことは 勝ち負けじゃない。みんなが幸せになることだ。

 そうは思いませんか?」

「そりゃ思うけど理想過ぎるんじゃないかな。

 私たちに できるのは依頼者を勝たせることだよ。」

「理想を追い求めるのが僕の事務所です。

 そしてうちに 最も ふさわしいのが黛先生のはずです。

 見ててください 僕のやり方を。」



ビリヤード場にいる鮎川と羽生。

「やりますね。」

「話って?」

「和解しませんか?」

「フッ。 そっちが 要求を全部 のむならね。」

「これ以上 争えばみんなが不幸になる。

 あなたもね。」

「僕が?」

「覚えてませんか? 平山部品加工。

 お互いの名誉を守りましょう。

 このゲームはドローです。」

鮎川の動画をみている古美門。

「弁護士なしで裁判やってみて どうですか?」

「まあ 楽勝ですね」

「やっぱり いらなかったかな」

「だって 弁護士っていったってバカばっかりだから

 自分でやって正解でしたね」

「えっ 1日 どれぐらいの裁判を されてるんです?」

「そうですね 午前中に5件午後に8件ぐらいかな」

「えっそれって可能なんですか?」

「余裕ですよ。だって 僕はね 念入りに…」

裁判。

「玉川たまさん。

 いえ… 本名 平山 泰子さん。

  思い出しました。平山部品加工の娘さんですね。

 つまり 第27話はあなたのご実家の話であり

 『破壊の天才』は私への個人的な復讐である。そうですね?」

「No way.」

「確かに 私は お父さんの工場を盛り上げると 約束し

 それを ほごにしました。しかし それは

 平山部品加工の製品があまりに低品質だったからです。」

「そんなことない!」

「ビジネスなんです。非情にならなければならないときもある。

 契約違反でも違法でもありません。」

「あんたは だましたんだ!詐欺師だ!」

「詐欺容疑で捕まったのはあなたのお父さんの方ですよね?

 そのお父さんは 今田舎で の〜んびり

 過ごしてるらしいじゃないですか。

 フィクションはなかったはずですよね?

 事実を 完全に ねじ曲げ人を死に追いやった

 極悪非道の男に私を仕立てようとしてるあなたも また

 詐欺師の血を引いてるからでしょうか?」

羽生をにらむ古美門。

「こちらにあったはずの爆弾がいつの間にか 敵の手に

 渡っていて投げ付けられた。

 いったいどういうことなんだろうねミスター・ウィンウィン。」

「これ以上 争いを続けても誰も幸せにならない。

 僕は 玉川さんのことだけじゃなく鮎川のことも守ろうとしたんです。

 彼が なぜ リスクを冒して戦いを続けるのか 理解できない。」

「確かに君は まったく分かっていない。

  鮎川という男もこの裁判の本質も。

 球団が欲しかったときは マスコットの着ぐるみを着て 踊りまくり

 エンターテインメント業界に進出したときはAV女優を集めて

 どんちゃん騒ぎをした男だぞ。

 見せ物になることもバカにされることもへとも思ってない。

 初めから 名誉なんてどうでもいいやつなんだよ。」

「じゃあ どうして 名誉毀損で…。」

「別に 名誉毀損じゃなくてもよかったんだ。」

「要するに 金じゃん?こっちの裁判も

  「和解には応じない」って言ってきた。

 賠償金を1円たりとも値切りたくないのよ。」

「それも違う。 あいつは金もうけなんて 何の興味もない。」

「じゃあ いったい…。」

「やつにとって裁判はただのマイブームだ。」

「マイブーム?」

「司法試験を受けなくても弁護士プレーを楽しめる方法が1つある。」

「本人訴訟。」

「そのとおり。だから どんなに好条件だろうが

 どんなに脅そうが 和解はしない。

 ただ ひたすら法廷で争っていたいんだ。」

「たち悪。」

「イノセントボーイの苦行のような裁判も判決まで続くのか。」

「だとしたら 勝ち負けなんて初めから気にしてない。」
 
「そんな相手とどうやって戦えばいいんですか?」

「ハハハハハ。」

笑いだす服部さん。

「あっ いや すいません。

 しかし 読んでみると実に面白い作品ですね。

 特に 主人公が魅力的。

「変わった読み方をされます」ね。

 悪いようにしか描かれていませんよ。」

「そうでしょうか?」

「何せ 玉川たま先生の個人的 復讐漫画ですから。」

「まあ 確かに悪意を持ってしか描かれていないようですけども

 私は 不思議と この主人公恨む気持ちにはなれませんな。」

「先生。」

「反撃だ。」

裁判。

「玉川たま作 『破壊の天才』

 そもそも この作品は鮎川さんの名誉を毀損しているのでしょうか?」

「いまさら 何 言ってんだか。」

「名誉毀損とは何か。

 本人が傷ついたかどうか表現者が悪意を持っていたかどうか

 いえ 法的には違います。

 それを受け取る 多くの人々がどう感じたかが 問題なんです。

 ランダムに選んだ 読者240人にアンケートをとりました。

 「この主人公を どう思うか」という質問に対しては

 確かに 「ひどい」 「恐ろしい」「恋人にしたくない」など

 ネガティブな感想がほとんどです。

 しかし 「この主人公に魅力を感じるか」という質問に対しては

  「感じる」「やや感じる」と答えた人が実に70%以上を占めました。

 つまりこの主人公は魅力的なんです。

 玉川さんは 確かに悪意を持って描きました。

 しかしただ憎んでいるのみの人間を果たして

 主人公として描けるものでしょうか?

 人間とは 表現と心情が必ずしも一致するとは限りません。

 本人にさえ 自分の本心など分からないのかもしれない。

 玉川さんの深層心理にはあなたへの好意と敬意が

 潜んでおりそれが 図らずも作品に

 にじみ出ているのではないでしょうか。

 だからこそ 読者は主人公を 魅力的な人物として感じているんです。

 この作品は 鮎川さんの名誉を毀損してはおりません。

 それどころか鮎川さんの社会的イメージを

 向上させているものであります。」

「町工場の社長が自殺したと聞いた主人公はパーティーをしながら

 笑い転げます。「ひゃ! ひゃ! ひゃ!あのジジイ 死にやがった」

 「馬鹿だねぇ!!」また 「ひゃ! ひゃ! ひゃ!」

 これは 明らかに私をおとしめてます!」

「彼は笑うしかなかった。

 そうでもしなければ心が壊れてしまうから。

 次の見開きページをご覧ください!

 たった1人で 夜景を見つめるバックショット。
 
 実に哀愁がある。女子のハート わしづかみ!」

「第13話 ミスを犯した部下を主人公は殴り飛ばします!

 私は 部下に 暴力を振るったことなど ありません!」

「何て熱い男なんだ〜!

 時には 拳を交えて分かり合おうとする失われし大和魂!

 男性読者も胸を熱くしていることでしょう!」

「逮捕され 恋人に振られると鼻水を だらだら垂らしながら

 「捨てないで〜」と泣く!

 私は こんな みっともないことしてません!」

「何てキュートで チャーミングなんでしょう!

 駄目駄目男子が好きな女子はこのシーンできゅんきゅんしてます!」

「SMマニアということになっていて

 首輪をされてむちで たたかれるシーンがある!

 そして あろうことか私は喜んじゃってる!

 どう考えたって名誉毀損だろうが!」

「SMマニアであることは名誉を毀損するものではありませんし

 全国のSMマニアは

 あなたの姿によだれを垂らしていることでしょう!

 こんなにも 鮎川さんの魅力を余すことなく伝えている表現物が

  あったでしょうか!」

「もっと やろう。

  裁判に 遊びも趣味もない。

 ケンカを売ったからには和解なんて許さない。

  勝つか負けるか最後まで徹底的に戦うぞ。」

「望むところです。」

「私は こんな髪形じゃない!」

「分け目は だいたい一緒でしょ!分け目!」

この裁判おもしろすぎるww

「見事な勝利でした。」

「鮎川はイノセントボーイの訴訟も含め

 起こしていた訴訟 全てを取り下げてきました。」

「もっともだろうね。この私と とことん戦った後では

 雑魚弁護士相手などバカバカしくてやってられないだろう。」

「マイブームが終わったということですね。」

「まあ 天才というのは気まぐれなもんでご ざいますな。」

「振り回される方は 大迷惑ですよ。」

「古美門先生今回は勉強になりました。

 でも 丸く収まったのはたまたまです。

 やはり 僕は 争いを回避しみんなが幸せになる道を

 目指すべきだと思います。」

「勝手にしたまえ。私が 君に言いたいことは

 今回の弁護士費用は1,000万に まけておくから

 足りない分は 君の事務所がきっちり払ってくれたまえと

 いうことだけだ。」

鮎川をたずねた古美門。

「あいてるよ〜。」

「体を前に折って足を 真っすぐに上に伸ばし…。」

「やあ。

 ちょっと ダイビングのライセンスを 取ろうと思ってね。」

南部ダイバーになってるwww

「これからはね 海底だよ。

  海の底には まだまだ未知の資源がいっぱい眠ってるんだ!

 わくわくするよね!」

「すでに次のブーム到来か。」

 「話って何?あっ 顧問契約とかなら無理だよ。

 今の僕は あなたを雇えるほど稼ぎがないから。」

「あなたが裁判を起こした理由は

 裁判そのものをやってみたかったから。

 だが それだけですか?」

「えっ?」

「 『破壊の天才』が今回の件で 再注目を集め

 増刷が決まったそうですよ。

 掲載誌も 青年誌に変えて連載再開ということになりそうだと。」

「ふ〜ん そうなんだ。」

「最初から これが目的だったのか?

 玉川たまを覚えていないわけはなく

 初めから このために『破壊の天才』を訴えた。

 注目を集めるために あらかじめ何十という訴訟を起こし

 世間を騒がせといてね。すごいことを考えるね。」

「もし そうだったら?」

「君の個人的な罪滅ぼしに私が まんまと利用されたことになる。」

「玉川さんに伝えておいてよ。

 連載再開なら 次は もっと脚を長く描いといてって。」

「レギュレーターをくわえて マスクを押さえ後ろに倒れるように

 エントリー します。」

「あなたに弁護士ブームが再来しないことを 祈るよ。」

玉川先生のところにいる黛。

「は〜 続きが読めると思うとホントに楽しみです。

 もっともっと ひどい目に遭わせてやってくださいね。

 あっ ブルドーザーにひかれるなんて どうです?」

「複雑だわ。

 鮎川が騒いでくれたおかげで連載再開なんて。

 何か 違うんじゃないかなあ。」

「そんなことありませんよ。

 作品に魅力があったから再評価されたんです。

 いくら 裁判で注目を浴びても内容が駄目なら

 誰も見向きもしませんから。」

猪野がまたやってきました。

「古美門先生か黛先生 いないの?」

「ですから 2人ともお出掛けでございまして。」

「何でもいいから裁判 起こしてほしいんだよ!

 カウンターが 全然上がんなくなっちゃったんだよ!」

「でしたら パソコンを閉じてお仕事を お探しになられたら?

 閉じて!」

PCで猪野の指をはさむ服部さん。

「あっ 痛っ 痛い痛い!」

玉川先生と黛。

「あっ それとさ 何か 私は 深層心理じゃ

 鮎川に 好意を持ってたみたいに

 勝手にされてるけど 違うからね。

 完全に憎しみしか残ってないですからね。」

回想

「おい 泰子ちゃんと挨拶しなさい。

 こいつね漫画家になりたいなんて

 抜かしてるんですよ。 ガツンと言ってやってくださいよ。」

「漫画 描くの 楽しい?
 
 僕も仕事が楽しい。

 金もうけしようとか考えずに 

 とにかく夢中になってやってみることじゃないかな。

 人は 夢中になれるものがあるだけで 幸せなもんだよ」

やっぱり憧れはあったかも・・。

貴和に面会。

「何が おかしいのよ 幼稚園児。」

「今回の裁判であらためて思ったんです。

 言葉や表現を 額面どおりに受け取るべきじゃない。

 その人の心の奥底を思いはかることが 大事だって。」

「ふ〜ん。」

「それで貴和さんのことをずっと考えてました。

 何で 私たちを からかうような態度ばっかり とるんだろうって。

 あなたも苦しんでるからです。

 自分は有罪になるべきだという思いと

 死刑にはなりたくないという恐怖の間で 苦しんでる。

 私たちに ぶつけてください。

 貴和さんの心の中の泥を私たちが 全部 受け止めます。」

「話したくないことは話さない。

 嘘も つくわ。

 それでも勝てるの?」

「むしろ その方が勝てます。

 上告趣意書にサインさえしてくれれば。」

上告決定。

黛の写真を楽しそうにながめる羽生。

「めどは立った?古美門事務所を倒す計画の。」

「もう始まってるよ。」

「飲みに行かないか?行きつけの立ち飲み屋があるんだ。

 もつ煮込みが うまいんだよ。」

「私の行きつけのオーガニックバーなら。」

「おお オーガニック…いや それ 健康過ぎるな。」

古美門事務所。

「褒めてください。貴和さんを説得したのは 私です。」

「期限内に上告することは分かっていた。

 自分の手柄だと思い込めるとは

 相変わらず 脳みそが お花畑だな。」

「フフン。」

「何だ 気色悪い。」

「人間とは 表現と心情が必ずしも一致するとは限らない。

 先生も深層心理にある私への好意が

 罵詈雑言となって表れているんですね。」

「どうすれば そんな都合のいい解釈が できるんだ。」

「ハハ。 それで バリエーションが尽きないわけですな。」

「そういうことですね。」

「服部さんまで やめてください。

 好意などミジンコの鼻くそほどもない。

 バカだからバカだと言ってるだけだ。

 ぽんこつ がに股 提灯パンツ!キャ〜!」

「はいはい。 そんなに愛情 示さなくて いいですって。」

「ハートが強過ぎる。直球で ののしってるんだよ!

 CTスキャンで 脳みそに虫が湧いてないか 調べてもらえ!」

「尽きませんなあ。うん。」

「ひょっとしたら私 モテ期 来てるかも。」

「来てな〜い!」



おもしろかった!!
という以外に感想いらないぐらい。

特に鮎川との裁判シーンが傑作でした。
マイブーム、たしかにありうる。
そこに気付いた古美門の勝ち。
そしてなにげにいい話になっているあたりがすごいです。



古美門研介  堺雅人
黛真知子   新垣結衣
羽生晴樹   岡田将生

安藤貴和   小雪
加賀蘭丸   田口淳之介
本田ジェーン  黒木華
磯貝那光    古館寛治
三木長一郎   生瀬勝久
沢地君江    小池栄子
服部      里見浩太郎





2013.10.17 Thursday 14:58 | comments(0) | trackbacks(9) | 
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